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netflixイチの神ドラマ「ペーパーハウス」感想と考察(season1時点)

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この記事はたぶん 13 分で読めます。
ぱっかん
執筆者:「ぱっかん(@pakkan316)」見る映画の9割が洋画です!

2017年に配信され、ネットフリックスの陰ながらのメインコンテンツとなっている「ペーパーハウス」。
当記事では、ネタバレ無し情報をはじめ、考察や「教授の機転まとめ」等もしっかりまとめてます。
ペーパーハウスファンの方は、是非ともなんかコメントとかください。

ペーパーハウスの各シーズンごとの感想はこちらにまとめてます。

2019年7月19日 シーズン3配信開始!
シーズン2でキレイにまとまりましたが、シーズン3では追手との闘いが描かれるようです!
当ブログの連続ドラマ感想記事は基本、
①作品情報
②あらすじ
③ネタバレ無し感想
④ネタバレ有り感想
の順番で書いています。
※当記事は
「ネットフリックス ペーパーハウス」
「Netflix ペーパーハウス」
「ペーパーハウス 感想」
などのワードで検索される方におすすめです。

作品情報

配信年2017年
原題La casa de papel(母国)/Money Heist(英語圏)
上映時間13エピソード(シーズン1)
9エピソード(シーズン2)
製作国スペイン
監督アレックス・ピナ
脚本アレックス・ピナ
ジャンル サスペンス、ドラマ
主要キャスト ウルスラ・コルベロ
イジアル・イトゥーニョ
アルヴァロ・モルテ
パコ・トウス
エンリケ・アルセ
ペドロ・アロンソ
アルバ・フローレス
配信サイト・媒体 Netflix独占
※記事公開時の情報です
補足 原題の「La casa de papel」を直訳すると「紙の家」となり、英語圏のタイトルである「Money Heist」を直訳すると「お金の強盗」となります。日本ではそのまま「ペーパーハウス」なのに、英語圏ではちょっと変わったタイトルですね。

あらすじ

自らを”教授”と名乗る男が、女泥棒と7人の犯罪のプロを集め、スペイン王立造幣局を狙う大規模な強盗計画を決行する。

引用:Netflix

※エピソード1のあらすじと同様

「教授」という強盗の首謀者の計画を遂行する物語です。
かなり練られた計画ですが、現場で起こる様々なトラブルを解決する教授の機転が特に見どころです。

【ネタバレ無し】感想

オシャレでテンポの良い作風も見どころ。
キャラクターも魅力的で、特に登場人物紹介の演出がかっこいいです。
オーシャンズなんとかみたいなスパイ映画さながら。

ただし本物のスパイ映画に比べると登場人物たちがやけに感情的な行動を取る為、計画通りに行かないことが多いです。
その辺りを理解した状態で観進める方が個人的に良さげ。

「現代人の生き方」へのアンチテーゼが凄い

第一話にて、教授がチームに「強盗計画を5か月間みっちり学習してもらう」と言い、チームが「5ヶ月も?正気か」と言います。

これに対しての教授の返答が熱い。


いいか
何年もかけて学校で学び、給料を稼ぐというのがごく普通のつまらん生き方だ
5ヶ月が何だ

計画を練るのには・・・
もっとかかった

成功すれば一生安泰
君たちも、子供たちもだ

ペーパーハウス:強盗計画の魅力を力説する教授「5ヶ月がなんだ」
強盗計画の魅力を力説する教授「5ヶ月がなんだ」

こんな演説を聞いたら、誰だって啓発されますって・・・。

それに、「やりたくない仕事をやって生き延びてる現代人」への強烈なアンチテーゼも含まれています。
シンプルなセリフでしたが、心が掴まれる素晴らしい演説に感じました。

「ペーパーハウス」のタイトルの由来は?

計画を練るために教授は「造幣局の模型」を紙で作りました。
これが「ペーパーハウス」の由来のようですね。

ペーパーハウスとして作られた「王立造幣局」
ペーパーハウスとして作られた「王立造幣局」

チーム(強盗団)のキャラクター紹介

チームメンバーは皆、あだ名として「首都名」が付けられています。

トーキョー(役:Úrsula Corberó)
トーキョー(役:Úrsula Corberó)

主人公で本作の語り手。33歳。
主役の名前が「東京」というのは、日本人の我々からするとちょっと嬉しい。

日本の首都。
 

ベルリン(役:Pedro Alonso)
ベルリン(役:Pedro Alonso)

チームリーダー。冷静で冷酷。
上品なキャラなので、「ベルリン」という名前が似合う。

ドイツの首都。
 

モスクワ(役:Paco Tous)
モスクワ(役:Paco Tous)

溶射ランスなどの工業機械に精通

ロシアの首都。
 

デンバー(役:Jaime Lorente)
デンバー(役:Jaime Lorente)
 

モスクワの息子で、腕っぷしが強くドラッグまみれ

コロラド州の州都
 

リオ(役:Miguel Herrán)
リオ(役:Miguel Herrán)

”私(トーキョー)”の弱点。18歳
パソコンに強く、ハッキングが出来る

ブラジルの都市(リオ デ ジャネイロ)

※訂正:ブラジルの首都と書いておりましたが、正しい首都は「ブラジリア」でした。誤情報でしたので訂正しました。iMoto様、ご指摘ありがとうございました!

 

ヘルシンキ(役:Darko Peric)とオスロ(役:)
ヘルシンキ(役:Darko Peric)とオスロ(役:Roberto Garcia Ruiz)

双子の兵士。頭は弱い。

ヘルシンキ:フィンランドの首都。
オスロ:ノルウェーの首都。
 

ナイロビ(役:Alba Flores)
ナイロビ(役:Alba Flores)

偽造の達人

ケニアの首都。
 

そしてチームのボス「教授」
そしてチームのボス「教授」

正体不明・・・
 

教授(役:Itziar Ituño as Raquel Murillo)
教授(役:Álvaro Morte)

ちなみに英語圏では、「Proffessor(プロフェッサー)」と呼ばれています。
もちろんこれは教授を英語にした読み方だけど、変に「プロフェッサー」のまま日本語訳されなくて良かった。
雰囲気的にも絶対に”教授”の方がしっくり来るので、良翻訳と言えますね。

※次項からネタバレを含みます。

【ネタバレ有り】全話鑑賞後の感想

傑作。傑作。マジで傑作。
シーズン2で完璧にキレイに終わりました。

 

本当に素晴らしい作品でした。

造幣局強盗という大それた計画を発案した教授。
その教授の思想は、確かにシーズン1、もしくは序盤ではあまり語られず、金の亡者になりたいだけのようにも見えました。

しかしエピソードが進むにつれ、次第に教授の思考、哲学が垣間見え、強盗団への感情移入度も次第に高くなっていきます。

細かい感想をまとめます。

銃撃戦が意外と見応えあり(良い点)

ペーパーハウス:シーズン1:12話での銃撃戦
シーズン1:12話での銃撃戦

洋画での銃撃戦は正直見飽きてます。
特に「シージ」というFPSをやりこんでる僕には、「カバーアクションで上半身出し過ぎぃ!!!」とついつい突っ込みを入れたくなることも多いです。

関連記事:
【シージの魅力】僕がRainbow six siegeにドハマりする12の理由 | やるゲーブログ

ペーパーハウスも割と銃撃戦シーンがあります。
でも、警察側が猛攻を仕掛けてくる時くらいしか本格的な銃撃戦は無いので、蛇足感が無く割とハラハラできます。

シーズン1ラストでの「人質が脱走した時の銃撃戦」もかなり見ものでしたが、最終話での銃撃戦には敵いません。

最初に警察が壁を爆破し、それでトーキョーが吹っ飛ばされる。
突入してくる警察を撃ちながらトーキョーを引っ張るリオ。

ついにトーキョーが撃たれ、降伏しようとするリオ。
今度は「リオ!伏せろ!」とデンバーが登場。

デンバーの恋人のモニカも銃を拾い応戦。

この「仲間がどんどん増えていく感じ」が堪らなかったですね。

 

リロードシーンが一切無かったのが不服ですが、「物陰に隠れて渋い顔しながらリロードする」みたいなのは確かに「負け犬だらけのチーム」には似合わないので、それで良かったのかもしれません。

教授の機転力の高さが面白い(良い点)

本作の最大の見どころは、やはり「教授の頭脳」では無いでしょうか。
教授は事前に建てた計画も隙が無く素晴らしいものですが、それ以上に、現場で起こる様々なトラブルに対し臨機応変に対応していく力も持っています。

実際にどんな機転を見せたか?については後ほど全てまとめます。

登場人物が魅力的過ぎる(良い点)

強盗団のキャラクターも個性的ですが、人質側のキャラクターも中々良かったです。
人質側では、特に「アルトゥーロ」が良かった。

最初は「なんだこのヘタレ親父」としか見れませんでしたが、シーズン1最終話でのスピーチを聞いて、本当に好きなキャラになりました。

そのスピーチがこれです。


逃走を図らないと本気で思ったか?
身を守ろうとしないと?
殺されるのを傍観しているとでも?
拷問や暴行に耐えると?

何度でもやってやる
私を殴る気なら殺さないと
後で私に殺されるぞ

仕事をしに来たんだ
いつもの朝と同じく
誰も傷つけてない
義務を果たしに来たんだ
どっちが善人だと?
お前たちか?
早くやれ

もうめちゃくちゃカッコ良かった。
自分のしたことでオスロに殺されかけている時、アルトゥーロは完全にビビリきって、あきらめて死を覚悟した表情でした。
しかし最後の最後、このセリフを吐きます。

なんと素晴らしい男なんでしょうか。

ちなみにこのセリフは、鑑賞者へのメッセージでもあると思っています。

 

教授は最初の授業で、チームに向けて凄く熱いスピーチをしました。


いいか
何年もかけて学校で学び、給料を稼ぐというのがごく普通のつまらん生き方だ
5ヶ月が何だ

計画を練るのには・・・
もっとかかった

成功すれば一生安泰
君たちも、子供たちもだ

アルトゥーロのスピーチは、教授のこのスピーチの逆を行く、非常に真面目なものです。
最初からずっと強盗団を応援してきた我々にとって、深く刺さる言葉でした。

少し熱くなってしまいましたが、ペーパーハウスはキャラクターの立たせ方が本当に上手いです。

憎たらしいキャラが一人もいません。
(アンヘルの元夫のアルベルト捜査官とかもやり手でかっこいい)

音楽が凄く良かった(良い点)

ペーパーハウスは結構ハデハデなロック曲を要所要所でぶち込んできます。
もうこれがスゲーかっこいい。

ただ、作品全体として「Bella ciao(さらば恋人よ)」という曲が多用されることが多く、この演出が日本人にとっては結構違和感があるかもしれません。

これは本作を盛り上げるためのBGMとしてではなく、実際に教授とベルリンがこの曲を合唱したりなど、本作のストーリーにも深く関わる曲です。

だからこそ、本作を包むように要所要所でこのメロディーが使われるのですが、やっぱり少しシュールになっちゃいます。

ベルリンが射殺されるシーンなどにも流れたのですが、あそこは個人的にはもっとシリアスで定石な音楽の方がウルっと来たと思います。
(もちろんBella ciaoが流れるパターンも好きですが)

海外ドラマ特有の「引っ張り」が見られる(悪い点)

シーズン1第一話にて、リオが警察に撃たれます。
その状態でエンドロールに入るのですが、次エピ開始直後に「かすり傷だった」という展開になります。

 

ドラマでは多用される手法なので突っ込むのは野暮ですが、ちょっと演出が過ぎる気がしました。

警察の銃の腕が悪い(悪い点)

これも突っ込むのは野暮ですが、本作の警察の銃の腕は、数あるアクション映画でも屈指の下手さです。
強盗団が上半身丸出しで応戦してるのに、そこに掠りもしません。

銃撃戦については、他にも「リロードシーンが極端に少ない」などリアリティに欠ける部分もありますが、「銃撃戦はリアルではなく派手に描くもの」だと知っているので、全然許容できます。

教授の機転まとめ

教授が機転を利かせたシーンをまとめました。

機転①廃人になりすました

我々が最初に「教授ってマジですげーな」と思ったのが恐らくこのシーンです。

偵察用に手配した車を、教授はヘルシンキに廃車にするように頼みました。
しかし後から「ヘルシンキは車を廃車にしていない(プレス機にかけてない)」ということが発覚しました。

その車には強盗団の指紋がベッタリと残っているため、警察がそれを取り押さえたら完全にアウト。

教授は慌てて廃車置き場へ行き、すぐさまアルコールとアンモニアで指紋を拭き取りました。
しかし退散前に警察が到着してしまった為、そこから逃げることが出来ずに近くのコンテナの中に隠れました。

その中で教授は機転を利かせます。

 

自分の衣服をズタボロにし、砂を顔に塗り付け、鼻血を出し、指紋拭き取りに使ったアルコールを飲み酒臭さを演出します。

そしてコンテナから、浮浪者のようにボソボソ言いながら登場。
その場にいたラケルに怪しまれることなく立ち去ろうとします。

一応ラケルは「彼も調べて」と一人の警官をよこしますが、その警察をしっかり欺きます。

警察と質疑応答をしている時、支離滅裂なことを言い、わざと失禁します。
これによりアンモニア臭をごまかします。

そして警察から「行っていいぞ」と言われ、ゆっくりとその場から退散。
その直後。ラケルはその場に落ちているアルコールの空き容器やヘアーネットの存在に気付き、「あの廃人が犯人」と気付きますが、時すでに遅し。
教授はその場から立ち去っていました。

機転②ロシア人を脅した

先ほどの廃車置き場の件で、教授は「廃車置き場の管理人」にだけ顔バレしてしまいました。
その管理人はロシア人で、教授の顔のモンタージュ作成に協力します。

そしてもう少しでモンタージュが完成するというところで、教授が機転を利かせます。

教授はこっそり巡回中のパトカーに乗り込み、そのパトカーの無線を使いロシア語で、「俺の顔が知られるようなことになれば、お前(管理人)の娘を殺す。言っておくが警察は守ってくれないぞ。」と脅します。

ちなみにロシア語なので、警察本部の全員がその内容を理解できません。

これにビビったロシア人はモンタージュ作成を中断し、無事教授は顔バレを防いだのでした。

機転③証拠のすり替え

強盗団の宿舎「トレド」は、警察が踏み込んだ時には既に教授が偽装した後でした。
しかし、「写真の燃えカス」を、ラケルの元夫であり、やり手の科学捜査官でもある「アルベルト・ビクーニャ捜査官」に証拠として回収されます。

 

もしかしたら、この写真の燃えカスから教授の正体へと辿り着かれるかもしれません。

教授は、アルベルトと二人でドライブしている時に、わざとアルベルトを煽ります。
するとアルベルトは腹を立て、教授に決闘を申し入れます。

教授は格闘技を心得ていたようで、何の攻撃も食らうことなくアルベルトを絞め落とします。
そしてその隙にトランクにあった証拠を取り出し、事前に作っておいた「新聞の燃えカス」にすり替えます。

写真の燃えカスから本当に何かが判明するのか不明ですが、心配性の教授は徹底して自分の正体を隠し通しました。

機転④自ら身体を殴打

教授に絞め落とされたアルベルトは、自分から勝負を申し込んだにもかかわらず「警察への暴行罪」ということで教授を逮捕します。
まぁ、実際に暴行しているし、警察側の言うことの方が優位なので成す術がありません。

そして警察署まで連行されている間、他の一般人から「お前、警察を殴ったんだって?一方的に殴っただけなら、そりゃダメだよな。」的なことを言われ閃きます。

教授はトイレへ行き、靴下に石鹸を詰め、その即席武器で自分の胴体を何度も殴りつけ打撲痕を作ります。

そしてラケルにその傷を見せ、「アルベルトと殴り合いになり、防衛として仕方なくやり返した」と言い、見事正当防衛が成立したのでした。

もちろんアルベルトは一切の心当たりが無いので不審がりますが、教授は窮地を脱しました。

機転⑤ピエロの公募

「唯一教授のアジトを知っているアンヘルが意識を取り戻した」という情報を聞き、教授はそれが事実かどうか確かめることにしました。
しかし、アンヘルの病室には当然警察が待機していることが予想されます。

 

そこで教授は「ピエロのオーデイションを病院で行う」という嘘の情報を巻き、病院になだれ込んだ大量のピエロと一緒に、扮装して紛れ込みました。

そして道化師になりすまし、子供に「ウサギの人形」を渡します。
その子供にアンヘルの病室まで行かせ、その頃には教授はバイクで病院を後にしていました。

ウサギの人形にはカメラが仕掛けてあったので、教授が病室まで行く必要はありません。

これにより見事警察を欺き、確保されることなく「アンヘルはまだ気を失ってる」と知り得たのでした。

正直、ピエロの恰好の気合の入り方からして「事前に準備していた」ということは明らかなんですが、「アンヘルの意識」という外部作用に対し臨機応変に対応していたので「機転を利かせた」という事にしました。

ペーパーハウスを考察

考察①ピエロのオレンジの髪を残したのはわざとか?

本作は「教授の機転」が本当に素晴らしいです。
そして大抵それはネタ晴らしがあるのですが、「オレンジの髪の毛をスーツに付けていた」という点だけは、故意なのかどうか鑑賞者に明示されなかったので考察します。

まず、教授はピエロの扮装をし、アンヘルの状態を確かめに病院へ行きました。
そしてその後、教授は「サルバ」としてラケルとお茶をします。

その時、教授のスーツには「オレンジ色の髪の毛」が一本くっついていました。
それを観たラケルは、今までの全ての仮説を瞬時に組み立て、「サルバ = 教授」だと辿り着きます。

その後教授はラケルによって監禁され、完全にラケルが主導権を握っているように見えました。

今まで、例えばアジトであるトレドが警察にバレた時など、一見教授のピンチのように見えましたが、実はそれらは全て教授の策略でした。
しかしこの「オレンジ色の髪」については、教授のミスのように描写されています。

これは本当に教授のミスだったのでしょうか?

 

僕の見解では、「教授はわざと髪をスーツに付けていた」と思っています。

というか、この段階から教授は既にラケルをチームに取り込むつもりだったのです。

ここでの会話中に、教授はラケルに4枚のポストカードを渡します。

最終話で明らかになるのですが、その4枚のポストカードを並べるとある島が浮かび上がります。
そしてその島は、教授の強盗成功後の逃亡先です。

教授にとって、逃亡先は警察に絶対に知られたくないはずです。
なのにそれを自分から公開したということは、教授は、本気でラケルに恋をしており、そしてラケルが、自分に付いてきてくれると信じていたのです。

だから、全てを覚悟し、「オレンジ色の髪」というヒントをラケルに与えたんだと推測しています。

考察②「Bella ciao(さらば恋人よ)」が多用される理由

シーズン1の最後の方で、教授とベルリンが盃(さかずき)を交わしながら「Bella ciao(さらば恋人よ)」を熱唱します。
それ以降、エンドロールや、ベルリンが射殺されるシーンでも流れました。

つまりBella ciaoは作品のキーとなる曲です。
だからこのBella ciaoについて調べてみました。

「さらば恋人よ」は、1943年から1945年まで続いた、反ファシスト党運動において歌われた。作詞者・作曲者は共にわかっておらず、この楽曲はポー川の流域周辺にいた農民たちの間で、20世紀前半にかけて歌われていた「Alla mattina appena alzata」という名の民謡に基づいてできたものである

引用:さらば恋人よ – Wikipedia

ファシズムとは「結束主義」のことを言い、「ファシスト」は、そのファシズムを主義とする人のことを言います。
Bella ciaoは、反ファシスト運動で歌われていたことから、教授たちは「自分たちは反逆者である」という認識を持っていたということになります。

ペーパーハウスは反逆者たちが主人公なので、そういうテーマだからこそBella ciaoが何度も起用されていたのでしょう。
確かにベルリンのラストシーンも反逆者でした。

考察③教授はベルリンの病気のことを知っていたのか?

鑑賞中に執筆した感想では、「教授もベルリンの病気・余命については知らなかった」と書きましたが、今思うとどうも知っていたような気がします。

というのも、シーズン1のラストで、教授とベルリンはまるで旧友のように語り合い、そしてBella ciaoを熱唱しました。
そして抱き合い、ベルリンは「セルジオ」と教授の名前を呼びました。

ベルリンは、教授の名前を知っていた唯一のメンバーのようです。

 

どう見ても教授とベルリンは深い繋がりがあります。

また、「トレドの近くの薬局で、ベルリンの薬が大量に買い込まれた」という事実も当然教授は知っているので、病気についても教授は既知だったと考えられます。

逆に「何故教授がベルリンの病気について知らないと思ったか」についてですが、警察がフォノリョサ(ベルリン)についての精神分析を読み上げる際に、それを聴いていた教授のリアクションがすごく驚いていたように見えたんです。

ペーパーハウス:まとめ

マジで面白いです。
シーズン2で完結してるので、「どんどんつまらないまま継続していく」という不安もありません。

主人公の名前が「トーキョー」というのも日本人の我々からすると嬉しいですね。

教授のキャラクターは、どことなく「プリズンブレイク」の「マイケル」と通づるものがあります。

マイケルと教授に、是非ともコラボしてほしいですね。

ペーパーハウスの各シーズンごとの感想はこちらにまとめてます。

シーズン3はこちら



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3 件のコメント

  • アルトゥーロはドスケベ親父で見栄っ張りで、ウソを平気でつく最低な人間。名言ぽいシーンもありましたが、死ぬ直前のヤケクソに聞こえて、本当は殺されて欲しかったです、が、こういう役柄があるからこそドラマが生まれるんだなと思いました。

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    名前:ぱっかん(@pakkan316
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    「内省」という資質に優れており、それを活かした映画系の記事が得意。
    →「当ブログ」と「ぱっかん」について

    「ぱっかんブログ」という雑記ブログで、映画やら何やらと色々書いてましたが、映画記事数が増えたのでそれを「ぱっかんシネマ」として立ち上げました。
    洋画ホラー、サスペンスが好み。あとスローモーションになった時に流れる「ドゥーン...」という効果音も好き。

    こういう曲を作ったりしてます↓

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