アパートでの惨劇後、突入したSWAT部隊が見たものとは・・・
大人気POVホラーの続編「REC2」を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。
まだ未鑑賞で、「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という
文章の直前までを目安にご覧ください。
目次
予告編(トレイラー)
作品情報
公開年 | 2009年 |
---|---|
原題 | [Rec]2 |
上映時間 | 84分 |
製作国 | スペイン |
監督 | ジャウマ・バラゲロ、パコ・プラサ |
脚本 | ジャウマ・バラゲロ、マヌ・ディアス、パコ・プラサ |
ジャンル | POV,ホラー,パンデミック |
主要キャスト |
ジョナタン・メジョール(オーウェン博士) オスカル・サンチェス・サフラ(チーフ) アリエル・カサス(ララ) アレハンドロ・カサセカ(マルトス) パブロ・ロッソ(ロッソ) マヌエラ・ベラスコ(アンヘラ) |
配信サイト・媒体 |
市販DVD Netflix…他 ※記事公開時の情報です |
あらすじ・みどころ
前作で謎の伝染病による惨劇が起こったバルセロナ郊外のアパートへ調査に訪れた専門家たちと、彼らに同行するSWATチームが辿る壮絶な運命、さらに前作では明かされなかった感染の真相に迫る。
魅力
①前作の直後から始まるタイプので開幕からワクワクする
②前作の登場人物がこぞって襲ってくるのが熱い
③オリジナリティ溢れる展開の連続。既視感が無いので飽きない
④薄っすらBGMが入るようになり、そのせいか少し前作より盛り上がってる(たぶん前作はBGMが無かった?)
⑤後半、最高のサプライズがある
⑥妙にエロいラスト
気になる点
・登場人物の知能指数が前作よりも圧倒的に低い
・唐突に強まったオカルト要素
【ネタバレ無し】感想
愛すべきPOVホラーの2作目。
初めて観た時は、その演出の上手さ、脚本のユニークさに心奪われましたが、改めて鑑賞すると、「みんな失敗し過ぎ」という点が少し気になります。
それでもRECクオリティーは維持してます。
凄いです。
まず、「隊員全てに小型カメラを搭載している」という点が熱い。
本作が、前作同様POVであることは分かり切っているので、序盤で「隊員のカメラチェック」が始まった段階でワクワクが止まりません。
隊員カメラを活かさないはずが無いので。
そして当然、それらの隊員カメラはしっかり活きます。
演出としても最高に活きたし、ストーリー上重要な役割も果たしました。
「RECブランド」という制限の中、素晴らしいアイディアを盛り込んでくれた製作陣に感謝です。
また、たぶん前作が大好きでも、
・オカルト要素が強い
・登場人物がアホ
という点で拒絶される方も多いと思います。
しかし全体的に納得できる作りなので、個人的には(あまり)気になりませんでした。
※ここからネタバレを含みます。
主要登場人物(キャスト)
※()内が役者名
●オーウェン博士(ジョナタン・メジョール)
保健省から来たお偉いさん。
現場からサンプル(奴らのボスの血液)を持ち帰ることが目的。
中盤で明らかになるが、実は保健省とは無関係で、「ローマ教皇庁」の人間で牧師。
●チーフ(オスカル・サンチェス・サフラ)
SWAT隊の隊長。
部下思いの男気溢れる人物。
●ララ(アリエル・カサス)
SWAT隊員。
中盤まで生き残る屈強な男だったが、大量の敵に襲われ、あえなく自死。
●マルトス(アレハンドロ・カサセカ)
SWAT隊員。
最初の犠牲者。
●ロッソ(パブロ・ロッソ)
SWAT隊員。
撮影担当。
●アンヘラ(マヌエラ・ベラスコ)
前作に登場したTVリポーター。
何故か生き残っていた。
【ネタバレ有り】感想
良い点:物語は前作の直後から始まる
前作では、「病人が出たと通報があって」から消防隊が現場に駆け付けました。
そしてひと悶着あり、その後にSWAT隊が突撃する感じです。
本当に前作の直後の時間軸ですね。
「本当にあの惨劇の直後なんだな」というのがしっかり伝わってくるので、とてもワクワクします。
良い点:前作の登場人物や、関連人物がちゃんと出てくる
アパートの外では、「ジェニフェルの父親」が登場します。
ジェニフェルとは、前作で登場した病気の女の子ですね。
前作でも「パパが外にいる」というセリフが何度も登場したので、鑑賞者は彼を見てワクワク出来ます。
また、前作の犠牲者がこぞって襲ってくるシーンもあります。
前作で生き残りをかけて頑張っていた彼らが化け物になっているという事実は、なかなか感慨深いです。
良い点:「悪ガキ」共の絡みも熱い
本作には、SWAT隊だけでなく、こっそり現場に忍び込んだ悪ガキと「ジェニフェルのパパ」や消防士も登場します。
そしてこの事実は中盤で明かされます。
パニックを起こしたジェニフェルパパがSWAT隊に駆け寄り、SWAT隊が思わず射殺。
そのまま中央階段から突き落とす。
それを覗く子供たちの姿を発見。
ここで両者が出会うのですが、「別ルートの生存者の発覚」はやっぱり熱いです。
悪い点:登場人物の知能指数が前作よりも圧倒的に低い
とりあえず、「発生したアホな出来事」を思いつく限り書いていきます。
・銃を見つけた少年が、何故か2度も連続で暴発させる(“暴発した”と言っていたが、たぶん引き金を引いたっぽい)
・消防士を助けようとして消防士を撃つ少女(まぁ子供だし)
・念願の血液サンプルを入手したが、それをつい落として割ってしまうSWAT隊(火が付いたからしゃあない)
という感じです。
そもそも「悪ガキ達が勝手に現場に侵入する時点でアホ」という事なんですが、DQNのそういう行為はホラー映画として珍しくないのでOKとしてます。
また、上記のアホな行動はどれも、ちゃんと理屈があるので個人的には納得してます。
僕がホラー映画で見かける「納得できないアホな行動」とは、「明らかに気付けるはずなのに気付かない」とかそういうヤツです。
しかし本作のアホ行動はどれも筋が通っているし、ちゃんと「オーウェン博士」がプンプンしているので納得できます。(なんで誰もそれを気にしないんだ!というのが許せないので、オーウェン博士というツッコミ役が居る分まだマシ)
ただし、オーウェン博士もちょっとアホです。
血液が本物かどうかを確かめる際、オーウェン博士の祈り?の言葉により、例の血液サンプルが発火しました。
そしてその火が、まるで気化したガソリンを伝って燃え移るかのように、SWAT隊に預けた試験管にも着火。
その結果、SWAT隊が驚いて試験管を手から離し落下。試験管が割れてしまいせっかく見つけた血液サンプルが使えなくなりました。
ここでオーウェン博士は激怒していましたが、「火が着くからな」みたいな警告を一言伝えておけば、あんなミスは起きなかったはず・・・。(あのリアクションを見るに、オーウェン博士は着火する事を明らかに知っていた)
とりあえず僕の中では、「REC」の中では緊急事態が連続して起こっているので、誰も冷静に対処出来てない(からアホな行動を取る)という事で納得しています。
SWAT隊も急遽招集されたチームであり、そこまで優秀なものでは無かったのかもしれません。
悪い点:唐突に強まったオカルト要素
前作でもちょこっとオカルト要素が登場しましたが、本作からそれがブーストされます。
このせいで拒絶した鑑賞者も多いでしょう。
僕も基本「オカルトホラー」は苦手なんですが、本作のオカルト要素はギリ許せます。
オカルトを利用した巧妙な演出(存在しない井戸に落ちたりなど)が面白かったのと、ラストのアンヘラがエロかったから。
余談ですが、日本人のほとんどがは宗教に興味が無いせいか、日本には「ローマ教皇庁」のような庁や省はありません。
しかしスペインにはローマ教皇庁がある為、やはりあちらの国は「悪魔」とか「祈り」に対しての抵抗が薄いのかもしれません。
良い点:妙にエロいラスト
「サプライズキャスト」として、前作でラストまで生き残った「アンヘラ」が登場します。
やっぱり可愛いですね。
そしてそのアンヘラが、実は敵側の人間だった事がラストで明らかになりました。
ラスト、オーウェン博士に馬乗りになりながら髪をかき上げるアンヘラ。
「黙りなさい」と言いたげな感じで、オーウェン博士の口を指でなぞるシーンもあります。
RECの脚本家が、いかに「マヌエラ・ベラスコ(アンヘラの中の人)」を気に入っているかが伝わります。
出来ればどっかで脱が(略)
【感想】「REC(レック)2」の魅力6個。名作POVの正統続編!:評価・まとめ
70点
もう少しだけ、なんとかオカルト要素を控えてくれたら神作でした。