ネットフリックスで唐突に配信された「ザ・レイン」というデンマーク産連続ドラマ。
ウイルス性の雨が降り、雨が肌に触れただけで嘔吐しながら即死するというシビアさです。
感染系の連続ドラマは、「ウォーキングデッド」「生存者たち」くらいしかハマらなかったので、とりあえず期待大です。
いつも通り、「まだ見てない人向けのネタバレ無しレビュー」を書いた後に、毎話の感想を追って書いていきます。
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目次
作品情報
公開年 | 2018年 |
---|---|
原題 | The Rain |
上映時間 | 全8エピソード |
製作国 | デンマーク |
監督 | Kenneth Kainz |
脚本 | Jannik Tai Mosholt |
ジャンル | SF、終末モノ |
主要キャスト |
Alba August(シモーン) Lucas Lynggaard Tønnesen(ラスムス) Mikkel Følsgaard(マーティン) Lukas Løkken(パトリック) Jessica Dinnage(リー) Sonny Lindberg(ジーン) Angela Bundalovic(ベアトリス) |
配信サイト・媒体 |
Netflix独占 ※記事公開時の情報です |
あらすじ
私たちが知る今の世界が終わって6年が経った近未来。雨が運んできた致死ウイルスにより人類がほぼ全滅した北欧で、デンマーク人の姉弟2人がシェルターから姿を現します。文明が跡形もなく消え去った世界を目にした2人ですが、やがて生き残った若者たちと出会い、運命を共にすることに。彼らは打ち捨てられた北欧のどこかに生命の兆しがあるのではと、危険に満ちた旅に出ます。
引用:ザ・レイン
家族4人が雨に打たれるギリギリで地下シェルターに逃げ込みます。
父親は「ウイルス性の雨」に関与しているようで、そのおかげで素早く災害を察知し4人とも助かりました。
しかし、シェルターに避難してすぐ「仕事がある」と言って防護服に身を包み外へ。
残されたのは母親と姉弟の3人ですが、直後に事故により母親は死亡。
そして5年間二人でシェルター内で生活。
姉弟は子役から若者の役者に変わり(メタ情報)、いざ外の世界へ―。
ネタバレなし感想
ストーリーはとても良いです。
王道的な内容ではありますが、荒廃した世界を軸にしたサイドストーリーも豊富で、飽きずにエピソードを追うことができました。
「荒廃した街」もCGでしっかり描かれており、全然安っぽくありません。
連続ドラマというより、毎話毎話映画を観ているかのような充実感があります。
ネットフリックス内のレビューでは「主人公の行動が自分勝手過ぎる」などの理由で低評価が多いのですが、ちゃんと筋が通った行動を取っています。
確かに一部感情的で理解できない行動を取る者もいますし、”恋愛描写”が突飛し過ぎて感情移入しにくい部分があります。
でもそれは「ベアトリスが美人」ということで相殺です。
ちなみにこの人がベアトリス。
ベアトリスを見るためだけにザ・レインを追っても良いでしょう。
日本語吹き替えが無いうえ、聞きなれないデンマークの言葉なので多少の違和感はありますが、観やすい作品です。
やっぱりこういう世紀末系作品は、「アウトドアファッション」をかっこよく魅せるのが上手いですね。
僕はマウンテンパーカーなどのファッションが好きなので、汚れたそういう服を皆が着てるというだけで見応えがありますw
※次項からネタバレです。
各エピソードの感想
エピソード1「外に出るな」
ウィルスに汚染された雨が降り次々に人が死んでいく中、地下シェルターへと避難した姉シモーンと弟ラスムスは、科学者の父と離れ離れになってしまう。
引用:Netflix
Falloutというゲームの「Vault(ボルト)」というシェルター施設を思い出させます。
姉弟の弟がまだ子供で、シェルター内で少し成長するというくだりも「Fallout3」っぽいですね。
雨に含まれるウイルスの正体はまだ良く分かりませんが、浴びたら即感染して死亡するようです。
とは言え「28日後(2001)」の「レイジウイルス」程瞬間的に感染しませんが、1分とは持たないようです。
父が「仕事をしてくる」と外に出た後、姉は結構早い段階で父親を追いかけようとします。
しかし、”外で母親が死んだトラウマ”のせいで外に出られず、結局5年間静かにシェルターで暮します。
最初は「なんで自ら外出した父親をわざわざ追いかける?」とツッコミそうになりましたが、二人はまだ子供だし、父親が消えた直後に母親も死んでしまった為、「とにかく父に会いたい!」と望むのは自然なことでしょう。
正直、子役を見せ続けられる作品があまり好きでは無いので、まだ10歳にも満たなかったであろう弟が、5年経過という設定でちゃんと青年になっていたので安心しました。
そして待ちに待った「外出」
すると武装した集団に早速襲われエピソード1終了・・・。
本エピソードは、とにかくラストが最高でした。
若干「ヒャッハー」な連中との遭遇で締めるのも良かったですし、弟が「5年ぶりの外」を踏みしめる瞬間は凄く良かったです。
・矯正施設からの脱出
・ショーシャンクの空にの雨のシーン
・地下労働施設から外にでて公園で水を飲むカイジ
など、「久しぶりの娑婆(シャバ)」を感じるシーンはそれだけで凄く好きなので、とても気持ち良かったですね。
また、「明日外に出よう」と決めていたのに、「酸素濃度低下」というシチュエーションを準備したのも良かったと思います。
おかげで、二人が酸欠で死にそうになりながらもギリギリのところで脱出し、そこからの日光、湿った土を握りしめる瞬間、という展開が最高でした。
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エピソード2「ずっと一緒にいろ」
6年間二人きりだったシモーンとラスムスが、他の生存者らと遭遇する。シモーンは、彼らにとって有益な情報を持っていることを見せて命乞いをする。
引用:Netflix
姉のシモーンと弟のラスムスは、マーティン率いる5人の生存者たちによってまたシェルターに閉じ込められます。
どうやら、昨日シモーンが夜中に外出した時、シモーンは誰にも遭遇しなかったと思っていたけれど、マーティン達に後を付けられていたようです。
そして換気口を塞がれ酸欠状態となり、あぶり出されたということですね。
マーティンはシモーン達を「お荷物になる」という理由で、シェルターの一室に閉じ込めて外に出ようとします。
せっかく外に出たのに、またシェルターに逆戻りのラスムスの表情がなんとも言えない・・・。
僕も見てて苦しいシーンでした。
しかし、姉のシモーンが機転を利かせます。
彼らが食糧を探していると知っているシモーンは、マーティンにガラス越しにタブレットを見せつけます。
タブレットに表示された「各地のシェルターが表示された地図」を凝視するマーティン。
そしてそのタブレットを地面に叩きつけ壊し「地図は頭の中にに入っているわ」とジェスチャーで表すシモーン。
どうしても食糧が欲しいので、仕方なくシモーン達をシェルターから解放するマーティン。
そしてシモーン案内人のもと、マーティン一行は近くのシェルターへと向かう。
シモーンの機転が素晴らしい。
やはり創作物はこういう逆転のカタルシスが感じられる展開があると好感が持てますね。
そして全員で外へ。
本作では”敵グループ”の存在も判明しました。
ハイテクドローンなどを持っており、中々の強敵のようです。
今後彼らとどう接していくのかも気になりますね。
休息中、マーティンのメンバーがラスムスのバッグを漁ります。
その中には「マーティンが描いた絵」が入っており、まだマーティンが精神的には子供のままだということが明らかになります。
シェルター内で筋トレしていた描写もあったことから、肉体的には一人前の男という感じですが、人と接する機会が無いまま10代に突入したので、精神的に成長できずにいたようです。
どこか切なく感じるシナリオです。
最後、見事シェルターに到着し、全員で食糧に食らいつきます。
更に、シモーンはそのシェルターで「父のスマホ」を見つけ、それを基に父の居場所が判明します。
きつい描写が多い中、とても希望的なラストでした。
余談
・マーティングループの一人「ベアトリス 」がかなりの美人です。
・ザ・レインは、各エピソードごとに異なりますが、一話約38分程度と短めです。気軽に観れるのもいいですね。
エピソード3「街に近づくな」
スウェーデンにあるアポロン本社を目指すシモーンたち。だが、コペンハーゲンを通って進む彼らの行く手には、数々の危険が待ち受けていた。
引用:Netflix
”他の生存者”が登場します。
彼らは本格的な食糧難に苦しみ暴徒化しており、主人公たちを見つけ次第襲ってきます。
こんな言い方は良くないかもしれませんが、暴徒たちは「感染者(ゾンビ)」のような感じで緊迫感があります。
彼らの存在のおかげで街でゆったりできないんですね。
また、本エピソードから本格的に「荒廃した街」を楽しめます。
まだエピソード3なので何とも言えませんが、よくある「世紀末モノ」の中でもかなり希望的なシーン多いと思います。
世紀末ものの映画で僕が好きな「ザ・ウォーカー」や「ザ・ロード」等は、救いこそあれど終始絶望的な感じで、希望的なシーンはほとんどありません。
しかし、ザ・レインはちゃんと「誰もいない荒廃した街」を楽しむようなサイドストーリーがあり、「確かに自分がこの世界で生きたらこういう事するだろうな」というのがしっかり描かれており好感が持てます。
本エピソードにて、「マーティン側」と「シモーン側(ベアトリス、ラスムス、ジャン、おばちゃん」で少し仲間割れみたいなことになります。
しかし、シモーン達が暴徒に襲われしまい、ナイスタイミングでマーティンに助けられ、これを機に少し不協和音が無くなるような流れになりました。
しかしラスムスが負傷してしまい、慌てて近場のシェルターへと急ぐ一行。
前回シェルターを見つけた時は清潔な状態でしたが、今度のシェルターは既に誰かに荒らされているようで、満足な救急キットが見つかりません。
安心できない良い感じの展開でした。
ベアトリスが見れば見る程美人です。
エピソード4「誰も信じるな」
嫉妬に揺れるマーティンとベアトリス。怪我をしたラスムスとシモーンは父親を知る医者と出会う。ある出来事をきっかけに悪夢の体験を思い出すジャン。
引用:Netflix
かなりの神回でした。
主人公グループの一人、黄色いマウンテンパーカーを着た「ジャン」の回想シーンが多く、それが繋がるラストには胸が熱くなるものがありました。
本作には「ストレンジャー」という敵グループが登場しますが、そう強くないみたいですね。
主人公グループは今までに2度ストレンジャーと遭遇していますが、二度とも戦いには勝利してます。
というか二度目は、「車が欲しい」という理由から彼らを罠にかけます。
自グループでは、特に「マーティン」と「パトリック」の戦闘力が高めのようです。
なんとなくですが、パトリックがウォーキングデッドの「シェーン」を思い出させます。
パトリックもシェーンもかなりの現実主義者で、残酷な行動を平気で取れ、そのせいで仲間から良く思われないという共通点があります。
ジャンの回想シーンで、ストレンジャーから身を隠すために子供の口を抑え込むところで、その子供を窒息させてしまう描写があり、かなりいたたまれない気持ちになりました。
そしてその子供と、ストレンジャーに殺されてしまったその子の父親の墓を作って悲しみに打ちひしがれているところで、ベアトリス達と出会い、共に旅をしてきたようです。
そんなジャンは、本エピソードでストレンジャーに拉致されます。
とても良いキャラなので、今後どうなるか楽しみです。
さて、今回のベアトリスです。
エピソード5「信念を持て」
さまよいながら森の中で大きな屋敷を見つけた一行は、住人たちに勧められ、そこで夜を明かすことに。リアは1人の女性と親しくなるが…。
引用:Netflix
新しく手に入れた「電子地図」は、シモーンが知っているシェルターマップとはだいぶ書き換わっているようで、森のど真ん中で道に迷ってしまう。
それがトリガーとなって仲間割れを起こし、本作の「ヤンキー担当」であるパトリックとラスムスが喧嘩。
パトリックは一人でどこかへ。
それを追いかけ、「私も寂しい」と唱えるリア。
パトリックは残酷で冷酷な印象を持つキャラでしたが、前回「ジャン」を失った事を非常に悲しんでる様子です。
彼の憎めない一面が垣間見れました。
するとパトリックとリアはある館を発見し、そろそろ雨が降り出しそうということで、警戒しながらも、一行はその建物をノックすることにしました。
今回のエピソードは、「館に住むカルト教団とのふれあい」がキーとなっており、キーマンは「リア」で、リアの回想シーンが挟まれます。
まずリアの話ですが、恥ずかしながら筆者は、彼女のことは「50代くらいのおばちゃん」と思っていました。
「信仰深い」というキャラ設定もそうでしたし、目も落ち着いていたのでおばちゃんに見えました。
でも回想シーンから察するに、彼女はまだ20代前半のようです。
確かに「歯の矯正」など、若者に見えるヒントはあるにはありましたが・・・。
彼女が信仰深いのは母親の影響のようで、彼女が「友達のパーティー」に参加するのを、母親が反対します。
”信仰深い母親が娘のパーティー参加を反対しがち”というのはアメリカ映画で覚えました。(主にミザリー)
「お酒もたばこも絶対に飲まないから」と母親と約束しパーティーに向かうリア。
そしてパーティー会場にて、案の定「ドラッグ入りコーラ」を飲まされハイになります。
その結果、どうやらレ〇プまがいのことをされたようで、目が覚めた時には恥ずかしい動画がSNSにアップされていました。
「神様、私を助けて」
そう悲願した瞬間、運命の雨が降りクラスメート達は全員死亡。
一人取り残されるリア。
現在の時間軸では、マーティン一行はカルト教団らにかなり手厚いもてなしを受けます。
マーティン自体は彼らを怪しんでいる為もてなし自体は受けずにいるのですが、他のメンバーはシャワーを浴びたり、ごはんを食べたり、少し怪しみながらも徐々に心を許していきます。
特に「シャワーシーン」は中々の名シーンでした。
もちろんあの「ベアトリス」の裸も見れます。
また、シャワーシーンで「ベアトリスに向かってパンツを下ろしながら腰を振るパトリック」も中々の見ものですw
シャワーを楽しみ、ごはんを食べる主人公一行。
シモーンだけ、「アポロン製の医療機器と同じものがある」という事に気付き、カルト教団に対し更に強い疑心を持ちますが、それでも答えに辿り着けません。
マーティンはずっと彼らを疑っていますが、ベアトリスが言うように「ここに残ったらもうリーダーじゃなくなる」という理由から反対してるようにも見えます。
というかこういう展開になった時、「自分を貫くひねくれ者」という立ち位置のキャラが絶対にいるべきです。(ウォーキングデッドのダリルなど)
そしていよいよ「月に一度の祝福の日」が訪れ、彼らの正体が分かります。
全員でおいしく”肉料理”を食べている最中、マーティンはこっそり地下の調理場を散策。
すると、冷蔵庫の中に吊るされた人間の胴体が。
シモーン達は既に人肉料理の食後で、なにやらくじを引かされてます。
カルト教団の司祭は、絶妙な言い回しでダイレクトな表現を避けていますが、明らかに「この料理は人肉で、次は誰が材料になるかをくじで選ぶ」という事を暗示しています。
それを聞き勘づいたシモーン達は、恐怖におののき立ち上がる者、具合が悪くなり嘔吐したり、頭を抱えたりと、一気に絶望的な状況へ。
そこへヒーローのごとくマーティンが現われますが、銃をカルト側に奪われていることもあり成す術がありません。
一応カルト教団側もルールを設けているようで、「くじを開封するまでは残りなさい。当たりなら生贄に。ハズレなら去るなり好きにするが良い」というニュアンスのことを言います。
メンバーがプルプルしながらくじを開封していきますが、案の定リアが当たりました。
リアがゆっくり地下へと連れていかれようとしますが、カルト教団の一人が、「これは間違いよ。このくじは私の」と言って彼女を庇(かば)います。
予想外に涙を誘う展開で驚きました。
彼女は、リアにとても優しくしてくれた存在で、罪の意識を抱えるリアを常に諭していました。
こういう「あからさまに優しいキャラ」は、いざという時に「ひねくれた信仰心」によって、あからさまに怖い行動を取るのが定石だと思ってました。
しかし、最後の最後まで優しい彼女によって、リアは死なずに済んだのです。
中々の良展開だったと思います。
そして既定のルール通りくじ引きが終了したので、カルト教団はシモーン達を逃がします。
その時、「お前も出ていけ」とカルト教団の一人も一緒に追い出されたので、「もしかしてワンピースみたいに仲間が増えるパターンか?」と期待しましたが、次の瞬間には即死でした。
本エピソードも予想外に面白く、今後の展開に期待が持てます。
ただ、「恋愛描写」について少し強引に見えますね。
まず、ベアトリスとマーティンですが、最初”ベアトリスは利用するためにマーティンを誘った”ように見えましたが、今はあきらかに”マーティンとシモーン”の関係に嫉妬しています。
マーティンも、”ベアトリスとラスムス”の関係に嫉妬しているようで、二人に腹を立てるシーンがありました。
しかし実際にマーティンとシモーンは仲が良くなっている描写もあるし、ベアトリスとラスムスもかなり仲良しのようです。
また、”シモーンとマーティンがくっつく描写”が極端に少なく、なぜここで惹かれ合っているのかがあまり分かりません。
個人的には”無邪気なラスムス”と”小悪魔なベアトリス”がイチャついているシーンが見ていてほほえましいので、このまま進んでほしいですw
本作に登場する「カルト教団」と「人肉」に関する描写ですが、ウォーキングデッドでも似たようなエピソードがありましたね。
確か「終着点」と呼ばれてたと思います。
ウォーキングデッドでは、「主人公たちが人肉を食べる直前に異変に気付いた」のでセーフでしたが、ザ・レインでは残念ながら人肉を食べる描写がしっかりありました。
エグいです。
また、イギリス製海外ドラマ「生存者たち」でもカルト教団が登場しました。
世紀末系映画にカルト教団は付き物のようです。
Falloutシリーズでも「カニバリズム」や「アトム(カルト)」が登場しますね。
最後に思い出したものを色々詰め込んでしまいましたが、それだけレインが「王道」を辿ってるんだと思います。
「王道」だからこそ そこそこ面白いのに、ネトフリのレビューが低いのが少し残念です。
エピソード6「仲間と離れるな」
二人きりで時間を過ごすうち距離を縮めるラスムスとベアトリス。一方、新たなシェルターを見つけた他の仲間たちは、恐ろしい秘密を発見する。
引用:Netflix
本エピソードのキーマンは「パトリック」で、パトリックは本作の「ヤンキー担当」です。
シモーン一行は前回見つけた小屋でつかの間の休息を取っています。
そして、ラスムスとベアトリス以外の4人が最寄りのシェルターに食糧を探しに行きます。
そこには大した食糧はありませんでしたが、残っていたビデオの中に、「そのシェルターにいたであろう家族を被検体とし、彼らにウイルス投与する実験記録映像」が。
そしてそれを指示している人は、なんと「シモーンの父」でした。
ここはまずい、と急いでそこから出ようとする一行でしたが、外はなんと雨。
結局4人はシェルターで雨宿りします。
シモーンが外の濡れないところで見張り中に、酔っ払ったパトリックが来ます。
パトリックは何を思ったか、シモーンを雨の中に押し出します。
銃を持ったマーティンと手ぶらのリアが駆け付け、マーティンはシモーンに向かい銃を構えます。
「撃て」とパトリック。
しかしリアが庇い、リアもそのまま雨の中へ。
雨に濡れるリアとシモーン。
マーティンは涙目になりながら二人とも撃つか否か葛藤しています。
一方その頃、小屋に残っていたラスムスとベアトリスは二人でダンス中。
すると、天井の雨漏りがベアトリスの顔にヒット。
絶望するベアトリス。
「君が死ぬなら僕も死ぬ」とラスムスがキス。
そしてベッドシーンへ。
シェルター側では、リアとシモーンをシャワールームらしき部屋に隔離し、マーティンはパトリックを凝視。
パトリックは飲んだくれている。
マーティンは「さすがにまだ発症しないのはおかしい」と考え、彼女らを解放し自らもゆっくり雨の中へ。
「感染しないぞ!」と大喜びし、3人で雨の中ではしゃぎまくる。
パトリックは一人でそれを眺める。
雨がやみ、マーティンはパトリックが危険だと判断し、彼を追い出す。
泣きながら立ち去るパトリック。
ここでパトリックの回想シーン。
親から家を追い出され、街の人々も死に、しかも車も壊れかけ行く宛ての無いパトリックがたまたま寄ったマーティンの家。
マーティンに銃を向けられるも、怖気づかずたばこに火を付けるパトリック。
「ライターを貸してくれないか?」
「撃たないでくれるならな」
そう言ってライターを投げ渡すパトリック。
久々のたばこにむせるマーティン。
「そのライターやるよ。二つ持ってるから」
男前なパトリック。
「お前と会えてよかった」とマーティン。
「そんなこと初めて言われた」と嬉しい様子のパトリック。
これが二人の出会いだったようです。
男気溢れる出会い方に感動しました。
パトリックはマーティンから追い出された後、ラスムスとベアトリスが残っている小屋へ向かう。
するとそこには、ベアトリスの死を悲しむラスムスが。
ベアトリスは感染して死んでしまいました・・・・。
助けを乞うラスムスに対しパトリックは、「俺に感染させるな」と言って一人で逃げ、そこを何者かに拉致され本エピソードは終了です。
ちなみにシェルターでも、シモーンが嘔吐する描写がありました。
一応「飲みすぎ」という設定での嘔吐のようでしたが、まだ「感染」の可能性も捨てきれません・・・。
雨に濡れたシェルター側の3人はまだ平気ですが、小屋で雨に打たれたベアトリスは死亡。
何か感染の条件や免疫の話なのか、それとも実は残りの3人も感染しているのか。。。
嫌な形で終わりました。
あ、今日のベアトリスを忘れてました。
物語が終息へと向かっている気配が。
エピソード7「ストレンジャーと話をするな」
武装した”ストレンジャー”たちが、パトリックから情報を聞き出そうとする。不気味な真実が見え始め、ラスムスの謎が少しずつ明らかになっていく。
引用:Netflix
ストレンジャーに拉致されたパトリック。
「仲間はどこだ」と脅されるも答えず、しかし歯を一本抜かれ「シェルター」と吐いてしまう。
歯を抜く前にストレンジャーが、
「昔は歯に狂気が宿っていると言われ、精神病の治療で歯を抜いていた」などとトリビアを抜かすのが良かった。
ラスムスはベアトリスの死体を連れてシェルターに居る皆に助けを乞いに来たが、マーティンにより隔離されてしまう。
その後シモーンによって解放されるが、そのまま一人でつらつらと彷徨う。
するとストレンジャーから交信が入る。
「奴らはシェルターにいる。今から向かう。」
シェルターからたまたまトランシーバーを持ち出していたラスムスは、
「僕は採石場に居る。捕まえに来い」と強気。
そしてストレンジャーに身を捧げるラスムス。
壁の外では、アポロンに雇われたおっさんたちが説明映像を見ながら何やら薬を飲んでいる。
その薬は何やら追跡装置のようなもので、壁の中での行動を監視するらしい。(この辺りの理解は曖昧)
そして壁の中へ入ると、ワクチンが開発されるまで外へ出ることができないらしく、何故か福島原発で働く派遣のおじさんたちを思い出した。
作業員たちが作業服を渡されている中、一人のおっさんの気が変わったようで逃げ出す。
しかし、さきほどのナノカプセルが破裂したのか、体の内側から何かが込み上げるようにして死亡。
それを見て少し絶望する他の作業員たち。
ストレンジャーの正体は、恐らく彼らである。
だから「ドローン」や「ホログラムマップ」のようなハイテク機器を持っているのだろう。
一度派遣されたストレンジャーは「ワクチン」が開発されるまで壁の外へは変えられない。
「死体を触って感染しなかった」という理由から、ストレンジャーはラスムスに希望を見出すが、シモーンはラスムスを連れ戻そうとする。
なんのかんのあり、シモーン達に捕らえられた人質とラスムスを交換。
ラスムスは無事シモーン達の元へ。
しかし、生きる気力を失ったラスムスは、すぐにウイルスの注射器を奪い自分に注入。
気を失う。
全員が絶望する中すぐに目を覚まし、ラスムスにはやはり免疫があったことが証明された。
これを機に打ち解けるシモーン一行とストレンジャー。
全員で「アポロン」を目指す。
というエピソードでした。
35分程度で終わったとは思えない程の充実度でしたね。
最後の方で、マーティンとパトリックが打ち解けてくれて良かったです。安心しました。
恐らく脚本がもっと素晴らしかったら、パトリックが仲間の見えないところで仲間の為に何かして、それがきっかけとなり仲間に戻るような流れになっていたと思います。
その辺りの工夫は「ウォーキングデッド」がズバ抜けてますね。
見えないところで仲間が何か貢献しても、ちゃんと最後に仲間がその事に気付くという展開の連続で、グッと来るものの連続でした。
最後、ストレンジャーが、「君のおかげで皆助かる」とラスムスの額にキスをします。
そしてそのストレンジャーが感染して死ぬところで終わりました。
これは「28週後」を想起させます。
「免疫はあるが発症してないだけなので、金輪際誰とも触れ合うことができない。」
ラスムスは今後、そういう絶望的な人生を送ることになるのでしょうか。
あと、お分かりでしょうか。
ベアトリスが死んでしまったので僕のテンションもダダ下がりです。
エピソード8「直感を信じろ」※ラストエピソード
みんなと一緒にアポロン本社に到着したシモーン。だが、ウィルスや父親、ラスムスについて、信じがたい衝撃の事実を知ることになる。
引用:Netflix
やはり、ラスムスは感染しているが発症していないだけで、他人に触れるとその人が感染してしまうという状況でした。
パパもやっと登場しました。
エピソード1でラスムスが言っていた「黄色い男の人の夢を見た」というのは伏線で、その正体は防護服を着た父親でした。
なぜ父親は我が子を迎えに行かなかったのか?
なぜ一度シェルターに戻ったのか?
その辺は上手くまとめられています。
まず、ラスムスは抗体を持っている為、ワクチンを作るためにかかせない存在でした。
しかし、ワクチン生成のためにひどい目に合うことも分かっていました。
その為、それを阻止すべくパパはラスムス達が死んだことにしたのです。
もちろん実際はシェルターに隔離しています。
パパがラスムス達のいるシェルターを隔離する直前に一度、子供たちの顔を見にシェルターに入りました。
その時のことを夢だと思っていたのです。
パパは、ラスムスを殺したくないがために、本社やストレンジャーにはラスムスの存在を隠し、他に抗体を持った者がいないかずっと探し続けました。
しかしやはりいなかったようです。
エピソード5くらいでストレンジャーに確保されたジャンが、本エピソードで再登場しました。
久々の再会を全員が喜んでいます。
ただちょっと残念だったのが、「ベアトリスはいないの?」というくだりが無かったこと。
元々仲間だったんだから、そこが欠けてる事が気になるはずだと思います。
ラスト、シモーン一行は改めて荒廃した世界に戻る選択をして終わりました。
というのも、マーティン、リア、パトリック、ジャンの4人は、ストレンジャーが飲んだものと同じカプセルを飲んでいる為、壁の外に出ることが出来ないのです。
全員でアポロン社を後にし喜んでいる中、ラスムスだけは絶望的な表情をしています。
シーズン1:感想まとめ
そこそこきれいにまとまったのではないでしょうか。
ラスムスがちょっとかわいそう過ぎる気もしますが、感染者の運命のエグさで言えば「28週後」には及びません。
ベアトリスが死んだのは、「雨に打たれたから」ではなくて、ラスムスと行為をしたから、なのかもしれませんね。
パパがシモーンに「ラスムスは一番最初の感染者だ」と言っていたので、恐らくそういうことだと思います。
だとしたら、そんなラスムスとシモーンをシェルターに閉じ込めていたのはかなり危険なのでは?とも思えます。
レビューの中には「シーズン2を匂わせる終わり方」というものがありましたが、個人的には無いように思います。
ジャンプ漫画で言えば、「俺たちの戦いはまだまだ続く!」的な終わり方に見えました。
ストーリーとしては、王道的でまとまりがあり、ちゃんと荒廃した世界を軸にしたサイドストーリーもあり、見ごたえもあったと思います。
続編が見たいとは思いませんが、この手の世紀末系作品がもっと増えてほしいですね。
マウンテンパーカー着てる人たちがとにかくかっこいい。
あと、本作鑑賞中は「Fallout4」というゲームがやたらプレイしたくなります。
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