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【映画感想・考察】「遊星からの物体X ファーストコンタクト」の魅力4個

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この記事はたぶん 8 分で読めます。
ぱっかん
執筆者:「ぱっかん(@pakkan316)」見る映画の9割が洋画です!

1982年に公開された「遊星からの物体X」の30年ぶりの続編「遊星からの物体X ファーストコンタクト」を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。

まだ未鑑賞で、「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という文章の直前までを目安にご覧ください。

※関連記事は最後にまとめて紹介します

予告編(トレイラー)

作品情報

公開年2011年
原題The Thing
上映時間103分
製作国アメリカ
監督マティス・バン・ヘイニンゲン・Jr.
脚本エリック・ハイセラー
ジャンル ホラー,モンスター,パニック
主要キャスト メアリー・エリザベス・ウィンステッド(ケイト)
ジョエル・エドガートン(カーター)
アドウェール・アキノエ=アグバエ(デレク)
ウルリッヒ・トムセン(Dr.サンダー、ハルバーソン教授)
エリック・クリスチャン・オルセン(アダム)
トロンド・エスペン・サイム(エドバルド)
キム・バブス(ジュリエット)
スティグ・ヘンリック・ホフ(ペデラー)
ジョナサン・ロイド・ウォーカー(コリン)
ヨルゲン・ラングヘーレ(ラーシュ)
Carsten Bjørnlund(カール)
Jo Adrian Haavind(ヘンリク)
Jan Gunnar Røise(オラフ)
クリストファー・ヒヴュ(ジョナス)
配信サイト・媒体 市販DVD
Netflix…他
※記事公開時の情報です

あらすじ・みどころ

南極大陸の氷の中で太古の生命体が発見されるが、それは人間の体内に侵入して人間になりすまし、自らの生存のため人間同士を戦わせる性質をもった宇宙生命体だった。考古学者のケイトと調査隊の隊員たちは、誰が乗っ取られているのかもわからない状況に疑心をつのらせていくなか、生命体に襲われていく。

引用:遊星からの物体X ファーストコンタクト : 作品情報 – 映画.com

メモ:
上記説明文の中に「自らの生存のため人間同士を戦わせる性質をもった宇宙生命体」と書いてありますが、知らなかった・・・。
単純に生物に擬態して、その集団に溶け込みつつ全員を取り込んでいくことが目的であり、「人間同士の潰しあい」はその副産物みたいなものだと思ってました。

そう考えると、「それ」の知能が高いのも納得できます。

魅力

①前作「遊星からの物体X(1982)」へのリスペクトが感じられる

②登場人物が多く序盤は戸惑うが、主要キャラクターは個性が強く分かりやすい

③「ケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)」が凄く美人

④ラストが秀逸

【ネタバレ無し】感想

「遊星からの物体X ファーストコンタクト」:オープニングの亀裂の隙間に落下するシーン
オープニングの亀裂の隙間に落下するシーン

「遊星からの物体X(1982)」では、まず南極調査隊のノルウェー基地からUS基地に、犬と調査員が訪れるところから始まります。
本作はその直前の出来事で、プロットはほぼ前作と同じです。

「エイリアンが人間を乗っ取る」
「それを阻止する」

それぞれのゴールはこれで、ここに関しては前作と全く同じです。

しかしその道中のイベントが割と異なり、ノルウェー基地特有のエイリアン対策が楽しめました。

主要キャラクターの個性が強く分かりやすい

「遊星からの物体X ファーストコンタクト」:主要キャラクターの個性が強く分かりやすい

最初はあまりの登場人物の多さに戸惑います。
しかし次第に誰が誰だか分かってくるようになり、この辺りは監督の手腕だと思います。

登場人物に個性を持たせるためには「そのキャラクターの性格」よりも、やはり「そのキャラクターにどんなイベントを与えるか」だと思うので、個性的なイベント、殺され方の多い本作では、それもあって登場人物が輝いていました。

「ケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)」が凄く美人

「遊星からの物体X ファーストコンタクト」:ケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)
ケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)

めちゃくちゃ美人。
どことなく橋本環奈顔。

【ネタバレ有り】感想

※ここからネタバレを含みます。
 
 
 
 

前作「遊星からの物体X(1982)」へのリスペクトが感じられる

「遊星からの物体X ファーストコンタクト」:タイトルコールは前作に寄せている
タイトルコールは前作に寄せている

製作陣コメントで、「The thingの続編を作るなんてとんでもないことだ」と言っていました。
それくらいThe Thingは神格化されており、誰も手出しできない名作だったようです。

しかし本作は「前日談」という形で、誰もが気になっていたあの「ノルウェー基地」での出来事をきっちり回収してきました。
30年越しの伏線回収です。

「遊星からの物体X ファーストコンタクト」:前作で登場した「意味深なオノ」もちゃんと使われてる
前作で登場した「意味深なオノ」もちゃんと使われてる
 

我々からすると、それっぽいシーンが発生する度に「あ、これはあのシーンに繋げようとしているな。」とニヤけてきます。

本作を見終えた直後に前作の「ノルウェー基地捜索シーン」を見ると全てが整理されます。

「前任部隊が残したヒント」というミステリアスさが本作には無い

前作では「US基地」の調査員が「ノルウェー基地」の情報を入手したことで、「彼らは何をしていたんだ?」という曖昧な事前情報がありました。
そしてそれらの情報は断片的だったが為に、良い感じにミステリアスさが生まれました。

「前任部隊の存在」がある作品は、それだけで「伏線回収」の要素が生まれるので個人的には好きです。

しかし本作は正にその「初めての遭遇」が描かれるので、当然ながら前作特有の「ミステリアスさ」はありません。

ラストが秀逸

「遊星からの物体X ファーストコンタクト」:ケイトに燃やされるカーター
ケイトに燃やされるカーター

最後まで生き残ったケイトとカーター。
ケイトは、「カーターが耳にピアスをしていた」という理由でカーターを信じていました。

しかし最後の最後に再確認すると、カーターの耳からピアスが外れています。

ケイトはカーターに「あなたがピアスをしていたから信じた」と言うと、カーターはそっと右の耳たぶを触ります。

「そっちじゃないわ」とケイト。
どうやらここでケイトは「カーターはもうヤラレタ」と確信したようで、そのまま火炎放射器でカーターを燃やします。

 

燃えるカーターからは「エイリアンの声」と「カーターの声」が入り混じって聞こえますが、容姿が豹変する様子はありませんでした。

とどろく「エイリアンの声」が、「飽くまでケイトの耳にはそう聞こえた」というレベルの話であれば、「カーターが人間だった可能性」も大いにあります。

そういう「結局どっちだったんだ?」という疑問を残したラストには、個人的には凄く好感が持てます。

考察

考察①考古学者の「ケイト」よりも、US基地の「マック」の方が賢い?

ケイトは考古学者で生物学にも精通しているようです。
対してマックはヘリパイロットで、生物学に詳しくありません。

しかしこの二人はほぼ同等の活躍を見せます。

そもそもノルウェー基地の中には、「エイリアンの調査」の為に収集された科学者が何人かいます。
対してUS基地に生物学者は「ブレア」のみです。(恐らく)

そしてノルウェー基地では、「歯に詰め物があるか無いか」で「確実に人間かどうか」を判断しました。
US基地では、「血液に熱を加える」ことで「ターゲットがエイリアンかどうか」を判断しました。

映画的に言えば、「同じイベントを繰り返してもつまらない」という理由でノルウェー基地の選別方法をこのやり方にしたのでしょうが、選別方法自体はUS基地のやり方が優れています

そしてこの選別方法を思いついたのは、ヘリパイロットのマックです。

 

この事だけを考えると、「マックは考古学専攻のケイトより賢い」のかもしれません。

ただ、マックの周りにも優れた研究者がおり、彼らがこぞってマックに相談していたことで、それらのヒントを基にエイリアンの生態を推測できたという事実もあります。

ちなみに「選別の儀式」をする前、マックはこう言っています。

人間かどうかテストする。
今ノリスを見てて思いついたんだが、奴らは1つの個体ではなく、体の各部分が独立した生物で、それぞれが生存本能を持っている。

人間の血は体外に出れば死んでしまう。

奴らの血には自分の意志と活力があって生き残ろうとする。
熱した電線を近づければ逃げるはずだ。

引用:「遊星からの物体X(1982)でのマックのセリフ」

「ノリス」は電気ショックを受ける際に正体を現し、首から上だけがクモのように独立して歩き出しました。
どうやらマックはこの様子を見て「選別の儀式」を思いついたようです。

というわけでマックの閃き力は相当なものです。

ノルウェー基地では、科学者が顕微鏡で細胞の働きを確認したり、落ちている歯の詰め物によりエイリアンの生態を解明していきましたが、マックは飽くまで「素人」として、起きたイベントからヒントを得て奴の生体を推理しています

考察②よく考えたら、エイリアンはここでの出来事を覚えてUS基地で戦った

 

ノルウェー基地での失敗(成功?)を経験した後にUS基地へ向かったので、「それ」はUS基地の方がより強敵となっていた可能性があります。

なんとなくそう思ったのが「血液検査妨害」のやり方です。

ノルウェー基地では、設備ごと燃やし尽くすことで血液検査を妨害しました。
US基地では、輸血用の血液パックをただぶちまけることで妨害しました。

なんとなくUS基地の方が、妨害工作がよりスマートになっている気がします。

ただ、改めて見返すと「血液検査のアプローチ」もUS基地とノルウェー基地で異なっていることに気付きました。

以下は、ノルウェー基地で血液検査を始める前の会話です。

ケイト「ウイルスの対処法と言えば・・・」
アダム「隔離だ・・・。遮断して、根絶する。」
教授「科学の力でね。人の血液にあいつらの血液を混ぜると、何らかの反応が起きるはずだ。」
アダム「じゃあ全員の血液を取ってそれぞれ混ぜてみれば・・・」
教授「やるよ。アダムと私で。」

上記のやり取りから、ノルウェー基地では「今ここにいる全員の血液」を使って検査をしようとしています。

 

対してUS基地では「備え付けの輸血パック」を使って検査しようとしていました。

この辺りのやり方が違うから、エイリアンも妨害の方法を変えたのかもしれません。

考察③ラスト、カーターはエイリアンだったのか?

ラスト、カーターはケイトに燃やされましたが、果たしてカーターはエイリアンだったのでしょうか

ここについて、製作陣は「最後にカーターをエイリアンに化けさせる予定」だったそうですが、急に「どっちか分からないようにしたら面白いんじゃないか」というアイディアを思いつき、方向を変えたそうです。

というわけで、製作陣も恐らく「どっちか分からない」という設定です。

一応考察してみますが、ケイトに「あなたがピアスをしていたから信じた」と言った後、カーターは本来ピアスをしていた「左耳」ではなく「右耳」を触ります

 

「エイリアンだから間違えた」とケイトは思ったのでしょうが、エイリアンからすると、最後の相手が「ケイト」であり、しかもケイトが自分の弱点である「無機物は取り込めない」という事を知っているので、特に「ピアス」についてはある程度警戒していたはずです。

だから、「あ、こいつ左耳にピアスしてるな」というのは、捕食中に意識していたとも考えられます。

だから逆に、「人間だったからこそ間違えた」ようにも思います。

作中のカーターのピアス事情に注目していないので分かりませんが、カーターが元々両耳にピアスをしていた可能性もあります。

そしてヘリ墜落の時点で右耳のピアスが落ちたとしても、まず気付かないでしょう。
ということはつまり「そもそも左耳にまだピアスが付いていた」ということも気付いていないはずです。

であれば最後にケイトから「あなたはさっきまでピアスをしていた」と言われても、そもそもどっちの耳のことだか分かりませんし、車の中でケイトが右側だったので、右耳の事をまず疑うはずです。

どこか一つでもほつれがあれば破綻する推理ですが、現状ではそう思っています。

 

というかピアスくらい擬態後に装着できる気もします。

評価・まとめ

80点

前作 → 本作 → 2か月後くらいに前作
くらいの流れで観るのがベスト。

レビュー
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レビューした日
レビュー作品
遊星からの物体X ファーストコンタクト
総合評価
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作品タイトル
遊星からの物体X ファーストコンタクト
作品内容
「遊星よりの物体X」(1951)、ジョン・カーペンター監督の「遊星からの物体X」(82)と2度にわたり映画化されたジョン・W・キャンベル・Jr.の短編小説「影が行く」の3度目の映画化作
作品公開日
2012-08-04



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2 件のコメント

    • とおりすがり 様
      コメントありがとうございます!

      そんな描写があったとは・・・
      でもコメンタリーでは、「絵コンテの段階では“取り込まれた”という設定だったけど、撮影の段階で“どっちにも取れるようにした”」と製作陣が言ってました。
      そのうえでフロントガラスの描写を残すとは・・・さすがです・・・。

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    名前:ぱっかん(@pakkan316
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    「内省」という資質に優れており、それを活かした映画系の記事が得意。
    →「当ブログ」と「ぱっかん」について

    「ぱっかんブログ」という雑記ブログで、映画やら何やらと色々書いてましたが、映画記事数が増えたのでそれを「ぱっかんシネマ」として立ち上げました。
    洋画ホラー、サスペンスが好み。あとスローモーションになった時に流れる「ドゥーン...」という効果音も好き。

    こういう曲を作ったりしてます↓

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