ストーリー
前回、壁2面目にて、声役が「山口カズヤ」だと判明しました。
そしてカズヤは、自分はアウトゾーンなのに、ゼロをこちらに飛び込ませようとします。
カズヤは高校時代の思い出話等を使い、必死にゼロを説得。
ゼロは、「カズヤの方へ飛ぶ」と宣言しました。
ニヤリとするカズヤ。
そしてゼロはステージギリギリに立ち、「今一度確認したい。靴の先はまっすぐ向いているか。ほら。もし斜めに飛んでそっちに届かないなんてなったら、シャレになんないだろ。」とカズヤに確認。
カズヤは、小さいのぞき穴からゼロの足元を見るが、靴は丁度死角となっていて見えない。
しかし、膝がまっすぐこちらを向いているので、靴先もこちらへ向いていると推測し、ゼロに、「大丈夫だ!飛べ!」と言う。
これを聞いてゼロは、カズヤが嘘を吐いていると気付き、落ち込み、ネタ晴らしをする。
実は直前、ゼロは自分のスニーカーの靴紐がほどけていることに気付き、それをあえてそのままにしていました。
そしてその状態でステージの淵に立つと、ちょうどアウトゾーンの声役(が使ってるのぞき穴)からは見えなくなり、「靴紐が解けている」ということに気付けません。
「今から命がけでそちらへ飛ぼうとしているのに、ほどけた靴紐を注意しないはずがない。」とゼロ。
ゼロ vs カズヤは、カズヤの完敗です。
そして次の面は、なんと「末崎セイギ」。
セイギは、
「お前を殺すために声役に志願した。でも、お前の戦いぶりを見て考えが変わった。やっぱりお前はすげぇ奴だよ。・・・というのは全部嘘だ」
と、ある程度ゼロを説得し、そしてそれを自分で嘘だと白状しました。
「俺がアウトゾーンなら、俺の方に飛ばせて、そしてそのままお前は死に、俺がリングをもらって万々歳だが、俺がセーフゾーンに割り振られたもんだから、俺がリングを得る時には、お前もクリアしたことになってしまう。だからせめて、こうやって時間稼ぎをして、お前が標に負けるように仕向けてるんだよ。」
完璧です。
セイギは元々、「”ある物”が到着するまで時間稼ぎをする」というのが目的だったので、その時間稼ぎという情報すらバラしながら実際に時間稼ぎするというかなり高度なテクニックを披露しました。
しかしゼロは惑わされません。
先ほどのカズヤの面で仕入れた情報。
つまり「アウトゾーンなら死角ができる」というのを利用し、声役を見抜くことができます。
ゼロは、ステージ端に硬貨を置きます。
「この硬貨は10円玉ですか。100円玉ですか。」と聞くゼロ。
先ほどのカズヤ同様、死角なので見えないセイギ。
「光が反射してて良く見えない」と苦しい言い訳を吐く。
するとそこへ黒服が登場。
長い棒の先端に、角度のある鏡が付いたアイテムをセイギに渡します。
これでセイギは、壁の上から、その鏡を使ってその硬貨の情報を見ることができました。
「ゼロ。人が悪いなぁ。10円でも100円でもなく、50円じゃないか。」
セイギは、ゼロが置いた硬貨の金額を当てました。
ゼロは若干動揺しますが、残りの1面(セーフゾーン)にもこの硬貨作戦を試そうと、コインをセットし、声役にいくらか尋ねます。
「私コンタクトしてないから、良く見えないわ」と、女性の声。
クォータージャンプ。最後の一面の声役はなんと後藤峰子でした。
後藤はずっとおどけた事ばかり言ってゼロを翻弄します。
ゼロは、「後藤を相手にしてても煙(けむ)に巻かれるだけ」と判断し、セイギにフォーカスします。
ゼロは、もう一度効果を淵にセットし、セイギにいくらか聞きます。
セイギはその金額を瞬時に言い当てました。
ここでゼロは違和感に気付きます。
先ほどのセイギは、「反射して見えない」などと言い、最初は金額を言い当てられませんでした。
でも今度は、瞬時に正解。
ゼロは推理します。
「反射してて見えない」等と言い時間稼ぎしてた理由。
それは、なんらかのアイテムが到着するまでの時間稼ぎだったのではないか?と。
もしそれが例えば踏み台のようなものだったとしたら、確かに声役は壁の上から硬貨を見ることが出来る。
でも、だとしたら本人の声も少し上から聞こえてくる。
でも今のセイギの声は間違いなく正面からだった。
だから踏み台では無い・・・。
では、長い棒の先に鏡が付いた道具ならどうか・・・
?!?!?!
これだ!!!
ゼロは推理し、実際にセイギが使ってたアイテムの正体に辿り着きます。
そしてその答え合わせをする為に、ステージ端にまたコインを置きます。
それも点字ブロックの影に。
ゼロがコインを置いた場所は、セーフゾーンからでも死角となる場所です。
でも、鏡を使って真上から見てしまったら、点字ブロックの陰になったコインでも見えてしまいます。
ついうっかり「10円だ」と答えてしまったセイギ。
しかも、このやり取りを見ていた後藤もつい「答えちゃだめ!」とセイギにアドバイスしてしまいました。
これでもう決定的です。
ゼロは、
「やっぱり目が良いんですね。後藤さん」と言い、後藤の方に飛び込みました。
見事ゲームクリアです。
その後もなんやかんやありますが、次は標の番です。
標は、ゼロと同じように目隠しされ、黒服誘導のもとステージインします。
その際、セイギが使っていた、鏡の付いたアイテムを黒服が3本持ち運んでいました。
何故最初からそれを持っていくのかとゼロが聞くと、
「このゲームは後攻の方が何かと有利だ。だから、壁役にはこのアイテムを最初から使わせてもらう」と黒服。
しかも、セーフゾーンがヤクザのおっさん「末崎さくら(ケンコバ)」です。
寄りによって、うさんくさい末崎がセーフゾーン。
・最初から鏡を声役に渡す
・セーフゾーンが末崎
という、ゼロの時とは比べ物にならない程の高難易度。
これでは標が死んでしまうと考え、ゼロは標にメッセージを送ります。
「無理に飛ぶ必要はない!わが 身がか わいければ!」
ゼロが標にそう言うと、直後に黒服に突き飛ばされます。
そしてその時に小銭を落としてしまい、「チャリン」という音が響きます。
ゼロは標に「鏡」の存在と、コインを使って「死角」について暗示的に助言しようとしました。
これは原作と全く同じ手段です。
でも、個人的には「このメッセージ分かりづら過ぎ!」と思いますね。
「わが 身がか わいければ!」の間の単語、「みがか」を反対から読み「かがみ」になるというのは、まぁなんとか分かります。
しかしコインは、たまたまゼロが持っていただけ(しかもドラマ版では在全から直接もらってるので、標は持って恐らくすらいない)なので、標がコインをヒントとして捉えられるはずがありません。
でもまぁ、超人的な頭脳を持つ標。
その助言も見事解読していました。
そして標のゲーム。
ゼロはタイムリミットギリギリでジャンプしたのに対し、標はなんと、ゲーム開始45秒でジャンプ。
標の圧勝です。
でも何故標は飛べたのか?
標は、壁役一人ひとりに対し、お辞儀しながら、こう質問しました。
「今、僕の親指の先は、付いていますか。離れていますか。」
標は胸のあたりに両手を付けており、そしてその親指の現在の情報について声役に質問したのです。
まず、お辞儀するように手に覆いかぶさっているので、上から鏡で覗こうとしても見えません。
また、壁の側面から鏡を使って見ようとしても、手のひらでガードされてそれも見えません。
肝心の「のぞき穴」からは、位置が高過ぎるので見えません。
「標の親指の先が今付いているかどうか」というのは、セーフゾーンの人間が、少ししゃがみながらじゃないと確認できないのです。
これこそクォータージャンプの最適解。
完璧な答えです。
ゼロはこの話を、セーフゾーンに割り当てられた末崎から聞き、「アタフタしてやっと答えに辿り着いた俺なんか、導の足元にも及ばない」と落胆します。
これにて、クォータージャンプは終わりました。
次回はどうやら「迷宮のトライアングル」のようです。
てっきりドラマ版ではカットされると思っていたので、マジで嬉しいですね。
(末崎さくら、セイギ、ゼロの3人でチームを組んで参加するようです。”3人”というワードから、一瞬「ザ・アンカー」を期待しましたが、それでは無かった。残念。)
「クォータージャンプ part2」原作との違い
・ゼロが山口カズヤを倒した後、後藤峰子が「残りは二方向よ」とアナウンスしていた。これは、「ゼロの推理は正しい」と正解を教えているようなもの。原作ではもちろんこのようなアナウンスは登場せず、実際にゼロが心の声で「これで残り2つになった」と言うだけなので、やはりドラマ版は難易度が下がってる
・原作ではカズヤを倒した後「ついに漕ぎつけた!25%(クォーター)から50%(ハーフ)にっ…!!」というナレーションが入る。ドラマ版ではナレーションが無いので仕方ないが「クォーターからハーフに」というワードが凄く好きだったので、是非入れ込んで欲しかった。
・カズヤを倒した後、ゼロはカズヤを赦し(ゆるし)、「また泳ごう」等と言うが、原作にこのようなシーンは無い。そもそも原作では、カズヤとゼロが水泳部という設定が無い。
・カズヤはゼロと対決してる時、「なんだよ!俺の事が信じられないのか!」とわざとキレ気味に言ったり、心の声で、(ここで気のないフリ・・・)など、ゼロと深い心理戦をしている描写があった。しかしドラマ版ではその辺りはカット。
・原作では、声役として「セイギ(原作では板倉)」は登場しない。代わりにその辺のモブキャラが声役となっており、「時間稼ぎ」等のやり取りも存在しない。ゼロとモブとのやり取りは、ただ単に「コインが見えるかどうか」だけ。
・原作では、「1壁10分」では無く、「4方向同時に推理する」というルールなので、まず当然「残りは二方向よ」というアナウンスが無い。だからゼロは、方向感覚を失って、”どの面がアウト確定か”を忘れないように、目印となる物をステージの端に置いていた。でもドラマ版ではそういう描写が無かったので、「あれ、どっちの面がアウトだったっけ?」とゼロがなってしまわないか、見ながら不安になってしまった。
・後藤峰子がセーフゾーンに立っていたが、原作では最初から在全がそこにいることになっていた。
・何故か標のゲームだけ「4面同時開始」的なルールだったが、原作のルールが正にコレ。ドラマ版では結構ルールが曖昧。
・更に言えば、ゼロがセイギと会話している時、「こっちの面はどうだろうか?」と二方向同時やり取りを開始する。この時点で「1面10分ルール」はどこかへ行ったようだ。
・ゲーム終了後、ゼロはチーム内で少し感情的な話をする。これを聞いたヒロシは「ゼロが王になればいい」的なことを言う。これは、「迷宮のトライアングル」でヒロシがゼロに言ってたセリフだった。
ドラマ版「ゼロ 一攫千金ゲーム」のまとめ、全エピソード
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