キリアンマーフィーという俳優が大好きだ。
イギリス映画に良く出ていたのでてっきり英国紳士かと思っていたが、アイルランド出身らしい。
wikiにそう書いてある。
結構前からハリウッドに進出しているようで、超大作と呼ばれる映画にもちょいちょい出演している。
有名どころで言えば、
「ダンケルク(2018)」
「ダークナイトシリーズ(2008)」
「インセプション(2010)」
「白鯨との闘い(2015)」
「28日後(2001)」
あたりか。
上記の中で唯一「28日後」だけがイギリス映画でマイナーかもしれないが、ホラー映画界に激震が走った素晴らしい作品だ。
僕がキリアンの作品を始めて観たのもこの28日後だった。
関連記事:
「キリアンマーフィー 映画」
「キリアンマーフィー ダニーボイル」
「キリアンマーフィー 28日後」
などのワードで検索される方におすすめです。
キリアンマーフィーの魅力
僕はなぜキリアンが好きなのか?
その答えは中々出てこない。
確かにかっこいいが、取り立ててイケメンなわけでは無い。
かと言って、その他のキャラクターを凌ぐようなオーラ、包容力があるわけでも無い。
もしかしたら僕は、キリアンの「弱々しさ」に惹かれているのかもしれない。
クリストファーノーランという映画監督は、キリアンを脇役としてやたら起用する。
(ダンケルク、インセプション、ダークナイトシリーズはどれもノーランの作品だ)
そしてノーラン作品時のキリアンは割と悪役が多い・・・。
確かにキリアンの死んだような目は、白人特有のシリアルキラーのように見えなくもない。
しかし僕は、キリアンのそのアンニュイな雰囲気が大好きなのだ。
特別なイケメンでもなく、ヒーロー的な雰囲気があるわけでも無いキリアンの魅力は、きっと「弱々しさ」なのかもしれない。
ダニーボイル時代のキリアン
スタイリッシュな作風で人気の「ダニーボイル」という監督がいる。
彼の手腕は本当に素晴らしく、ロンドンオリンピックの開会式の演出を任せられる程だ。
彼が有名にした役者はたくさんいるが、中でも有名なのが「ユアン・マクレガー」と「キリアンマーフィー」の二人だろう。
ユアンは「トレインスポッティング(1996)」で一躍有名になった。
そしてキリアンは「28日後」でブレイクした。
ダニーとキリアンは、28日後だけでなく「サンシャイン2057(2007)」という映画でもタッグを組んでいる。
サンシャインについては濃厚な考察記事を書いたのでそちらも是非見てほしい。
28日後の主役「ジム」と、サンシャインの主役「キャパ」には共通点がある。
それはどちらも「ヘタレ」であるということだ。
特に28日後はホラーなので、主人公がガチムチじゃない分鑑賞中のハラハラ感が半端じゃない。
キリアンは本当に、「ヘタレ」を演じるのが上手い。
たぶん私生活もそれなりにヘタレなんだろうと勝手に考えていたが、インタビュー記事を読んだらかなりのプロフェッショナル志向でびっくりした。
私が楽しいと思えることは唯一、エクササイズとしてのランニングですね。以前は1万メートルレースやハーフ・マラソンに出場していましたが、今は頭をクリアにするためだけに走っています。
完全に僕の推測だが、「キリアンがヘタレを演じるのが上手い」というより、「ダニーボイルがヘタレを引き出すのが上手い」のかもしれない。
ダニーボイルの作品はほぼ全て主人公がヘタレで弱々しい。
ダニーの有名作の一つに「スラムドッグミリオネア(2009)」があるが、主役のジャマールマリクもまたかなりのヘタレだった。
ダニーは本当に弱々しい男が好きなのだろう。
だからダニーはキリアンが好きで、28日後だけでなくサンシャインでもタッグを組んだんだと思う。
ノーラン作品に出演する脇役のキリアンも好きだけど、ダニーが手掛ける、ハードでエグイ作品の主役を演じるキリアンの方が好きだ。
でももうキリアンは売れてしまったから、イギリス映画には出ないのかな。
ダニーはダニーで、まだ売れてないけど素晴らしい俳優を発掘するのが凄く上手いから、また若くてヘタレな俳優を見つけてくるのかもしれない。
実際、28日後出演時のキリアンはまだ25歳だった。
あとダニーは、映画に合う素晴らしいアーティストを見つけてくるのも上手いが、それはとりあえずダニーについての記事で紹介しよう。
キリアンマーフィーという役者について語る:まとめ
日本での知名度はほぼ無いが、彼の雰囲気、俳優としての印象は本当に強烈だ。
一応ブレイクしているし、セレブの仲間入りを果たしているはずなので生活を心配したり
する必要は無いが(上から目線ごめんなさい)、どちらかというと、落ちぶれてまたイギリス映画に出てほしいとも思っている。
イギリス映画 = 落ちぶれ と言いたいわけでは無いが、イギリス映画はハリウッド作品に比べどこか低コストな感じがして、それが「日本映画のような安っぽさ」じゃないところが好きだ。
キリアンの出演作は決して多い方ではなく、「パニックフライト(2005)」など日本ではビデオスルーとなってしまった作品もあるが、いつかまた主演を演じて欲しい。
※ビデオスルー:なんらかの事情で映画化されず、直接パッケージとして販売されることをさす業界用語
関連記事: