僕は映画に出てくるヘタレキャラが大好きだ。
ヘタレキャラが主人公だと尚良い。
目次
映画に出てくるヘタレキャラって?
へたった物、規格からそれてしまった物として接頭語に使用されることが多い。また、刃物など鋭さを無くした場合などにも用いられる。
人を指す意味では、関西の方言が主にテレビの松竹新喜劇や吉本新喜劇などの喜劇番組、バラエティ番組、お笑い番組などを通じ、全国に広まった。
この他、人を指す意味での類義語に「へちょい」、「へなちょこ」、「へっぽこ」、「屁たれ」などがある。
何の頼りにもならないようなヘタレキャラが活躍する映画が好き。
これが僕がヘタレだからそう思うのだろうか。
ヘタレの主人公は、作品を通して成長することが多い。
そして成長して、敵をやっつけたり、新しい自分に気付いたりする。
映画とは言え、その瞬間に立ち会うのは本当に気持ちが良い。
僕が映画を観ていてウルっと来る瞬間のひとつだ。
というわけで、「好きな映画のヘタレキャラ」をじゃんじゃん紹介していく。
僕が好きなヘタレキャラ
ヘタレキャラ①「SAW(2004)」のアダム

SAWの脚本家でもあるリー・ワネル演じるアダム。別名「ミスター大混乱」
SAWという残酷で衝撃的な映画の癒し担当。
アダムを観ていると心から癒される。
彼はなんと可愛いのだろうか。
ここがどこかも分からない意味不明なバスルームに閉じ込められ、ケータイを見つけると「世界一素晴らしい発明!」と歓喜し、立て続けにタバコを見つけると「世界で二番目に素晴らしい発明!」と歓喜。先にたばこを吸おうとする。
シリーズ全てを通して一切のジョークが無いホラー作品の中で、唯一笑える伝説の「死んだフリシーン」を残している。
アダムの死んだフリは世界一下手かもしれない。
そんなヘタレのアダムが大好きだ。
ヘタレキャラ②「サンシャイン2057(2007)」のキャパ

キリアン・マーフィー演じるキャパ。
間違いなく彼はヘタレだ。
イカロス2号の乗組員であるという事実から「地球で二番目に優秀な物理学者」であるのに、その性格は末っ子のそれである。
「イカロス1号に立ち寄るか」という決断を任された時、真っ先に「参ったな・・・」と漏らすキャパ。
宇宙船の修理の為の船外活動中も、不安過ぎて酸素を吸い過ぎるキャパ。
宇宙服のセットアップ中も、キャシーというお姉さんから弟のように扱われる。
しかし最後は、物理学者としての夢を叶えながらミッションを達成する。
キャパはもっと愛されていいキャラクターだ。
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※関連記事は最後にまとめて紹介しますヘタレキャラ③「28日後(2001)」のジム

またしてもキリアンマーフィーが演じている。
キリアンはマジでヘタレキャラを演じるのが上手い。
そして、「ヘタレキャラ」を作り上げる「ダニーボイル監督」も素晴らしい。
ちなみにサンシャイン2057もダニーの作品だ。
ジムは作品を通し、「理想の父親」を探している。
これは暗示的なメッセージなのだが、ジムは「無人のイギリス」を体験したことにより、孤独に対して大きなトラウマを持つようになった。
そして両親も他界した。
ジムは、マーク、ハンク、ウエスト少佐と、自分にとって父親像となる人に出会っては、どこか甘えてきた。
しかし最後、ウエスト少佐と対立し、いよいよ自分が一人前の男として立ち上がる覚悟を決めた。
ヘタレが成長した瞬間である。
ヘタレキャラ④「ビーチ(2000)」のリチャード

レオナルドディカプリオ演じるリチャードは、主人公でありながら、都合の悪い事実を隠すために彼女に嘘を付き、仲間にシラを切り通すヘタレメンタルの持ち主だ。
そして自分の都合の良い展開へと運ぶため、傷ついた味方をも殺す。
そういえば小さいサメをやっつけ、その事を誇張しながら自慢するシーンもあったな・・・。
ともかくリチャードのヘタレなところは、「自分勝手」なところにある。
後半の「ゲーム感覚」のところなど、「ダニーの演出」によりヘタレ感をプラスしている。
素晴らしい。
※本作もダニーボイル監督作品です
ヘタレキャラ⑤「カイジ(2009)」の伊藤カイジ

藤原竜也はいつも素晴らしい仕事をしている。
僕は邦画をあまり見ないのだが、カイジにだけはかなりの魅力を感じる。
カイジは知っての通りクズだ。
ゴミみたいな生き方をしている、本物の屑。
しかし、ギャンブルという土俵に立つと、驚異的な観察力、計画力、閃きを武器に強敵に打ち勝つ。
その賭博センスとロジカルな頭脳は相当なもので、いつも我々を虜にする。
しかしながら、
「(床が)キンキンに冷えてやがる~~~!!!」というセリフは伝説的で、いつ見ても面白い。
もちろん、物まね芸人のGたかしもすこぶる好きだ。
最近ハマってる「全員カイジのババ抜き」を埋め込んでおく
ヘタレキャラ⑥「パンドラム(2009)」のバウアー伍長

よくぞここまでナチュラルにヘタレキャラを作ったものだ、と感心する。
バウアー伍長は一見するとヘタレじゃない。
ちゃんと敵に立ち向かうし、絶妙なところで良いとこどりする。
でも笑えるくらいヘタレ。
何かあるとすぐ元妻のことを思い出す。
その元妻とは疎遠になってるというのに・・・。
モンスターの肥溜めのようなところに二人で落ちた後、先にそこから上がり、もう一人を引っ張って出してあげようとする。
しかし敵の気配を感じてすぐに手を放し、再度もう一人を肥溜めに落とす。
冷静な判断だったかもしれないが、プチコントのようで少し面白かった。
画像では暴徒鎮圧用の武器を構えている。
この構えてる感じも、なんか「中学生が新しい武器を気に入って構えてる」という感じがする。
バウアー伍長は間違いなく愛すべきヘタレキャラの一人だ。
ヘタレキャラ⑦「ペーパーハウス(2017)」のアルトゥーロ

本物のおっさん。
職場内の若い女性を妊娠させ、「責任が取れない」と言う最低野郎。
造幣局長という重役で、主人公たちに強盗に入られた後、率先して動く。
しかし重要な部分は他力本願。
シーズン1の大部分ではめちゃくちゃ嫌いなキャラだった。
しかしシーズン1のラストで我々の心をグッと掴む演説をする。
シーズン2でも相変わらずヘタレで嫌われがちな行動を取るのだが、シーズン1のこの演説のせいでアルトゥーロを嫌いになれない。
ある意味ではこれは製作陣のミス。
アルトゥーロを魅力的なキャラにし過ぎた。
関連記事:
映画に出てくる好きな「ヘタレキャラ」たち:まとめ
映画に出てくるヘタレキャラたちはどうしてこうもかっこいいのか。
ヘタレキャラが出てくる映画はどうしてこうも面白いのか。
今後もヘタレキャラが登場する映画を観続けたい。
ヘタレキャラが出てくるお勧め映画があれば是非教えてください。