Netflixオリジナル作品「アポストル 復讐の掟」を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。
まだ未鑑賞で「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という文章の直前までを目安にご覧ください。
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※関連記事は最後にまとめて紹介します目次
予告編(トレイラー)
※日本語字幕無し
作品情報
公開年 | 2018年 |
---|---|
原題 | Apostle(訳:使徒) |
上映時間 | 130分 |
製作国 | アメリカ |
監督 | ギャレス・エヴァンス |
脚本 | ギャレス・エヴァンス |
ジャンル | ダーク、スリラー、サスペンス、ホラー、ファンタジー |
主要キャスト | ダン・スティーヴンス、ルーシー・ボーイントン、マイケル・シーン、マーク・ルイス・ジョーンズ、ビル・ミルナー、クリスティン・フロセス、ポール・ヒギンズ、リチャード・エルフィン、エレン・リース |
配信サイト・媒体 |
Netflix独占 ※記事公開時の情報です |
あらすじ・みどころ
1905年。誘拐された妹を救うため、孤島へ忍び込んだ男が、島を牛耳る狂信的カルト教団と対峙(たいじ)する。だが、その残虐非道ぶりは想像を絶するものだった。
引用:Netflix
魅力
①グロ・ゴアシーン満載
②カルト教団が暮らす島の陰湿さ、不気味さが良い
③意外にも戦闘シーンがかっこ良くて見応えあり
④主人公を演じる「ダン・スティーヴンス」がイケメン。あと美女が多い。
【ネタバレ無し】感想
普通に面白い作品だったとは思います。
でも一般レビューサイトで星4をたたき出す程かな、という感じはしました。
主人公のトーマス(ダン・スティーヴンス)は、身代金目的で誘拐された妹の「ジェニファー(エレン・リース)」を救い出すために、信者を装い単身でカルト教団が暮らす島に潜入します。
僕はこの手のプロットが大好きです。
主人公が唯一の「一人だけ信者じゃない人間」なので、そういう現実主義者に思う存分感情移入し、彼に身入れしながらストーリーを追うことが出来ました。
ただ、作中でもセリフとして登場しましたが、トーマスの眼力が凄い。
他の弱そうで優しそうな信者たちの目とは明らかに違います。
全然信者を演じてる感がありません。
逆にそれがかっこいいのですが、この異質でいかにも切れ者っぽい男を支配者たちはよく侵入者だと気付かなかったなと。
というわけで次項から本腰入れて感想を書いていきます。
【ネタバレ有り】感想
※ここからネタバレを含みます。
良い点:戦闘シーンがかっこいい
少ないですが、本作には戦闘アクションシーンがいくらかあります。
そしてそれらのシーンが総じてかっこいいです。
スピード感がちゃんとあり、戦闘の展開が二転三転したりなんかしてちゃんと面白いです。
短い戦闘の中に含まれるアイディアの数も凄い。
マジで、なんか戦闘シーンとか、グロ・ゴア系のシーンだけ急にスイッチが入ったかのように面白くなるんですよね。
中盤で、屈強な いでたちのラスボス「クイン」と、いかにもひ弱な「ジェレミー」という若者が「できちゃった結婚」を理由にバトります。
戦いが始まる前から明らかにクインの方が優勢でしたが、ジェレミーはポケットに隠していた「トーマスからもらったナイフ」をサッと取り出しクインに切りかかります。
「出来過ぎた展開」と言われれればそれまでかもしれませんが、あまりにナチュラルに応戦するジェレミーがめちゃくちゃカッコ良かった。
狭い部屋の中でクインは力に物を言わせやたらにジェレミーを投げ飛ばしますが、ジェレミーは隙あらばナイフでクインの体を切りつけるスタイルです。
最終的に「戦闘」はジェレミーが勝ちました。
しかしその後にクインが「ジェレミーが俺の娘を殺し俺にも襲い掛かってきた」とジェレミーに濡れ衣を着せたので勝負には負けましたが、ジェレミーは最後までカッコ良かった。
他の方のレビューを読んで知ったのですが、本作の監督は「ザ・レイド」という傑作アクション映画を監督した「ギャレス・エヴァンス」です。
実は「ザ・レイド」を未見なのでなんとも言えないですが、トレイラー見る限りではめちゃくちゃ激しいですね。
こんな映画を撮る監督だからこそ、本作に僅かに挿入される格闘シーンに思いっきり力を入れたのでしょう。
良い点:演出(特にカメラワーク)が良い
さっきの「格闘シーン」に続く感じですが、本作は演出、カメラワークが凄くかっこいいです。
「かっこいい」という言葉を多用するとミーハーに聞こえるのであまり好きでは無いのですが、個人的に「斜めカット」とか「流れるような映像」が好きで、そして好きな理由が「かっこいいから」なのでその点で本作が凄く好きです。
序盤、「この島に異教徒の侵入者がいる」とトーマス含む複数人が教会に集められた後、1人ずつバイブルの暗唱をさせられました。
トーマスは元々信者では無いのでバイブルの中身など知りません。
ある程度は読んだのでしょうが暗唱までは出来ない様子。
右端から順番に暗唱が始まった時の「マジかよ・・・」というのがカメラワークからひしひしと伝わりました。
その後の「この状況をどうやって打破するか」というトーマスの思考も、カメラワークによって告げられていました。
ちょっとマニアックな点ですが凄い良かった。
良い点:美人枠が多い
「フィオン(クリスティン・フロセス)」「アンドレア(ルーシー・ボーイントン)」「ジェニファー(エレン・リース)」
この3人が美人枠でした。
トーマスの妹「ジェニファー」は終始ズタボロだった為分かり辛いですが、それでもちゃんとエロかったと思います。(エロくはない)
というわけで本作は目の保養に良い。
ちょっと悪い点:脚本がイマイチ。ツッコミどころも多い
ファンタジーというか「オカルト」色が後半にかけて強くなるし、結末も非常にオカルト的な感じでした。
それは良しとして、本作は大事なところで大きなツッコミどころがありました。
それは「クインとジェレミーの戦闘後、クインがジェレミーに濡れ衣を着せるシーン」です。
クインは自分の娘である「フィオン」を殺し、そして土壇場でそれを「ジェレミー」のせいにしました。
あの家では、クインはジェレミーとやり合う前にフィオンと結構派手な言い争いをしていました。
そして当然その声は周囲にも聞こえていたはずです。
にも拘わらず、周囲の信者たちは何故かクインを信じジェレミーを処刑しました。
ただ、基本的にこの手の作品内の信者は気弱なので、仮に信じていなくても支配者側の言う事を聞くという流れが定番です。
それにうまい事周囲の様子を描写しなかったので、「誰も二人のやり取りを知らなかった」とごまかすことにも微妙に成功しました。
(それでもなんか凄い違和感)
僕は映画が好きなのである程度のツッコミどころは基本的に許容しながら観ています。
しかしこのような「重要な流れ」に繋がるシーンで明らかなツッコミどころが見つかると、展開が非常に無理やりに感じます。
ジェレミーの処刑シーンは「その理不尽さ」も相まってかなり残酷なものでそこは好きなポイントなのですが、だからこそもっと自然な流れで到達していたらと思えてしまいます。
評価・まとめ
65点
まぁまぁ面白い作品でした。
脚本はたぶん深いことをやってると思います。
でも考察する気力が沸く作品ではありませんでした。
「戦闘が面白い。」
意外かもしれませんが、本作の評価ポイントは間違いなくそこです。
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