ネットフリックスオリジナル韓国映画「ルシッドドリーム」を観ました。
「単純に面白いかどうかだけ知りたい」という方向けに、感想を簡単にまとめます。
めっちゃ面白いです。
秀作です。
サスペンスモノなので、ネタバレしない状態で鑑賞した方が良いでしょう。
一応当ブログの映画記事は、ネタバレ無し情報をまず書いた後に、ネタバレ感想を書いています。
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※関連記事は最後にまとめて紹介します「ルシッドドリーム 感想」
「ルシッドドリーム 評価」
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目次
作品情報
公開年 | 2017年 |
---|---|
原題 | Lucid Dream(韓国表記で”루시드 드림”、意味は”明晰夢”) |
上映時間 | 101分 |
製作国 | 韓国 |
監督 | キム・ジュンソン |
脚本 | Jun-sung Kim |
ジャンル | SFスリラー、サスペンス |
主要キャスト |
コ・ス ソル・ギョング カン・ヘジョン ユチョン(パク・ユチョン) パク・イナン |
配信サイト・媒体 |
Netflix独占 ※記事公開時の情報です |
あらすじ
3年前に拉致された息子を探し続ける男が、夢だと自覚して見る夢、”ルシッドドリーム”を利用する。隠された記憶の中から糸口を探し、犯人を追うSFスリラー。
引用:Netflix
終始シリアスな作風です。
でも、韓国サスペンス映画にありがちな「ズドーンと落ちるような後味の悪いラスト」は用意されてないので、安心して鑑賞できます。
トレイラーはこちら
【ネタバレ無し】感想
韓国系の映画はあまり見ないのですが、評価が中々高かったので観てみました。
中々面白かったです!
まるで小説原作作品のように二転三転する展開は熱く、ダレずに最後まで鑑賞できました。
ただ、「明晰夢(めいせきむ)」という題材から「インセプション(2010)」が想起されます。
いくつかのレビューサイトでもインセプションが引き合いに出されていました。
そしてもしインセプションと比較したら、確かにスケールは小さく、盛り上がりに欠けます。
でも本作はその手の大袈裟SFではなく、「明晰夢」をエッセンスとしたサスペンス映画です。
主人公が犯人に辿り着くまで、そして目的を達成するまでの紆余曲折(うよきょくせつ)を楽しむ作品で、そして、その紆余曲折は十二分なクオリティーでした。
おすすめです。
※次項からネタバレを含みます。
【ネタバレ有り】感想
良い点:登場人物がめっちゃ魅力的

まず、主人公演じる「コ・ス」さんがめちゃくちゃイケメンです。
途中で散髪するようですが、序盤のこの髪の長さが凄く好き。

ショートヘアの美人熟女。
彼女も凄く美しい。

彼に役名があったのか微妙です。
恐らく登場しなかったと思うので、彼の名称である「ディスマン」という名前で彼を呼ぶことにします。
「ディスマン」については後ほどしっかり考察内容を書くのでここでは割愛します。
基本的に、主人公側の人間で容姿が整っていたのはこの3人です。(もちろん他にももっといましたよ)
特に「パク・ユチョン」は他の2人に比べ日本でも圧倒的に人気なようで、彼の名前で検索したら、ファンの方のブログが結構ヒットします。
作品内でも彼のかっこいいシーンが一番多かった・・・(気がする)。
弾丸を素手で止めて救出したり、敵に銃を向けられてるのに「指一本でも触れてみろ。」と抗ったり。
良い点:クライマックスとラストシーンでのビジュアルの差が気持ち良い
すごくマニアックな点ですが、ラストシーンの景観も非常に良かった。
「抜け感」とでもいいましょうか。
まず、こちらがクライマックスシーンです。

ビルが崩壊し、まるで世紀末のようになっています。
そしてこちらがラストシーンのロケーションです。

なんすかねこれ。
なんと形容すればいいのでしょうか。
今までずっとダークな世界に浸っていたので、最後のこの、めっちゃ天気の良い暖かい映像が、凄く心地良く感じられました。
本作は陰湿な雰囲気が少し漂うシリアスなサスペンスなので、終始どんよりしています。
そして最後、息子が「南海聖堂」というところに居ると知った主人公はそこへ向かいます。
この筋書きだけでもなんかホっとするのですが、その「安心感」をビジュアルでもちゃんと表しています。
人によっては「そんなどうでもいいことわざわざ取り立てる程の事でも無いだろ」と思われるかもしれませんが、個人的に高評価に繋がったポイントでした。
考察
考察①なぜスイッチを押してもテホは現実に戻れなかったのか?
共有夢で敵に見つかり銃を突きつけられるテホ。
意を決して、現実へ戻る為のスイッチを押しますが、それでも現実に戻れませんでした。
クライマックスシーンもそうでしたね。
スイッチを押しても夢から覚められません。
これは作中にも説明がありましたが、「ただスイッチを押すだけ」では現実世界へ戻れません。
ちゃんと「精神統一」しながらボタンを押さないといけないのです。
そしてこの「精神統一」はかなり難しいらしく、特殊な訓練を繰り返して身に着けられるテクニックです。
考察②「ディスマン」の正体
作中で登場した「ディスマン」という男。
ディスマンは、誰の夢にも共通して現れる不思議な男で、作中でのディスマンの正体は、一人のハッカーでした。
そしてこのディスマン。
都市伝説として現実世界にも存在します。
実際に”ディスマン”でググったら彼の顔が出てきます。
ちょっと不気味なので当ブログで紹介はしたくないのですが、本作でディスマンが登場したのは個人的に少し嬉しかったですね。
現実世界の小ネタが創作物の中で登場すると、やっぱり嬉しくなるものです。
そしてディスマンは都市伝説なので、「何故彼が全員の夢に登場するのか?」というのは現実世界では明らかにされていません。(推測はあるが)
しかし、ルシッドドリームの世界では明らかになりました。
ディスマンがやり手のハッカーで、人の夢の周波数を調べ、それと同調して人の夢に入り込んでいたのです。
それが本作で登場した「共有夢」です。
これはかなり筋が通った話なので、現実世界のディスマンも同じことをやっているかもしれませんね。
考察③ソン刑事が夢の中で二人現れた理由
本作の黒幕は、終始テホの味方だった「ソン刑事」でした。
最後テホは、植物状態の「チェ」の夢の中で、ソン刑事と対峙します。
そしてテホはソン刑事と取っ組み合いになり、最終的にソン刑事はチェにより撃ち殺されます。
しばらくして、もう一人のソン刑事が現れました。
「夢のなかだから何でもありか?」と思いましたが、同一人物が二人登場することについてもしっかり言及されていました。
何故ソン刑事が二人現れたか?
一人目のソン刑事は、元々チェの記憶の中にいたものです。
そして二人目は、ルシッドドリームにより送り込まれたものです。
その証拠に、二人目が「スイッチ」を持っていましたね。
考察③息子の「ミヌ」と再会した時、間違いなく現実だったのか?
しょうもないことですが、「インセプション」に毒されてた僕は、こんなことまで考察してみました。
「ラストシーンは間違いなく現実か?」
本作では、「夢の中では時計の秒針が動かない」と定義されていました。
よって、ラストシーンにて、時計が登場し、その時計の秒針が動かなかったら、
「この感動的なラストはまさかの夢だったーーーー!!!!」
という衝撃なラストに変換できます。
僕は必死で探しました。
まず、教会の中には時計はありません。
どれだけ探してもありませんでした。
そして本当のラスト。
ミヌを強く抱きしめるテホ。
そのテホの腕が、ギリギリ見えそうで見えませんでした。
テホの腕には腕時計が装着されているので、もし腕時計がフレームインしていたら、その秒針の動きを確かめることができます。
しかし、最後の最後まで腕時計は映りませんでした。
つまり、ほぼ間違いなくラストシーンは現実世界での話です。
たぶん製作陣も「変に時計を映したら”これは夢の中じゃないか”なんて考える奴がいて感動に集中できないだろう」と考えたんでしょうね。
そしてそれはインセプションの責任です。
評価・まとめ
60点
秀作でした。
良質なサスペンスものが見たいかたには十分おすすめできます。
インセプションが好きな方にも、僅かながらおすすめできます。(全く違うけど)
そして、韓国系映画が苦手な方にも十分おすすめできると感じました。
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