全編一人称視点のアクション映画「ハードコア」を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。
まだ未鑑賞で、「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という文章の直前までを目安にご覧ください。
目次
予告編(トレイラー)
作品情報
公開年 | 2015年(日本公開2016) |
---|---|
原題 | Hardcore Henry |
上映時間 | 96分 |
製作国 | ロシア・アメリカ合作 |
監督 | イリヤ・ナイシュラー |
脚本 | イリヤ・ナイシュラー |
ジャンル | アクション,スプラッター,POV,サスペンス |
主要キャスト |
アンドレイ・デミエンティエフ(ヘンリー) シャルト・コプリー(ジミー) ヘイリー・ベネット(エステル) ダニーラ・コズロフスキー(エイカン) ティム・ロス(ヘンリー父) ダーシャ・チャルーシャ スベトラーナ・ウスティノバ |
配信サイト・媒体 |
市販DVD Netflix…他 ※記事公開時の情報です |
あらすじ・みどころ
サイボーグ化された男性が愛する妻を救うべく壮絶な戦いに身を投じる姿を、主人公の一人称視点のみで描いた新感覚アクション。
魅力
①斬新な「全編一人称視点」での激しいアクション
②王道だけど意外と魅力的なストーリー
③ゲームのようなギミック、展開の連続
【ネタバレ無し】感想

「全編FPS視点」というユニークな作品ですが、かなり丁寧に作られていて凄い分かりやすいと感じました。
本作は、休憩シーンやひと段落シーンのようなものがほとんどなくほぼ全てアクションシーンです。
それでいて、ところどころにシュールな演出やおとぼけをちりばめている為「アクション疲れ」を起こすことなく最後まで楽しめます。
また、「ゲームのギミック」みたいな要素も取り入れており、「なんかこのシーンゲームで観た事ある!」とテンションが上がることもありました。
僕はFPSゲームが大好きで良くプレイするのですが、本作は特に「ミラーズエッジ」に非常に良く似ていると思いました。

一人称視点のゲームはたいてい「シューティング」が主となります。
FPSがそもそも「First person shooting」の略で、最後に「Shooting」と付く事からも分かる通り、シューティングがメインです。
しかしミラーズエッジは一人称視点でありながら、「パルクール」をメインとしたアクションゲームです。
なので正確には「FPS」では無く「FPA(Action)」なのですが、FPAという言葉があまり普及してない為、一人称視点のゲームを総称してFPSと呼ばれることがほとんどです。
本作「ハードコア」もパルクールシーンがそこかしこに存在し、それが非常にミラーズエッジっぽいと感じました。
他に「Call of Duty(コール・オブ・デューティー)」シリーズや、「House of the Dead(ハウス・オブ・ザ・デッド)」シリーズなどの匂いも感じられたため、もしかしたら意識してオマージュを残しているのかもしれません。
画面揺れが激しいので大画面で鑑賞したら酔うかもしれませんが、PCモニターで見る分にはちょうど良い作品でした。
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【ネタバレ有り】感想
※ここからネタバレを含みます。
ラストが本当にゲームっぽい

自分と同じ「サイバー兵士」の軍団を相手にするヘンリー。
戦争もいよいよ終盤となった時、爆発によりたまたま飛んできたアドレナリンを自分にぶっ指します。
これによりヘンリーは更に強化され、初めてラスボスと対等に戦えるようになりました。
ラスボスは、念力を使い自由自在に物を操る能力の持ち主「エイカン」。

アドレナリンの興奮作用により主人公のヘンリーはようやくエイカンを追い詰めますが、エイカンは周りに散らばった大量の死体を浮かせ、ヘンリーにぶつけてきます。
しかしヘンリーは、それを逆手に取り宙に浮いた死体を登ってエイカンに殴り掛かります。


マジでゲームっぽい。
どの攻撃もノーダメのラスボス。
だけど特定の攻撃を発動する際に隙が生まれ、そこを突くとダメージを与えられる。
その攻撃の発動パターンを覚え、何度か繰り返せば攻略できる。
そんな一連の流れを想起させるクライマックスでした。
また、「屋上」というロケーションや「敵が不思議な能力を使う」というところで、「ハウス・オブ・ザ・デッド」というアーケードゾンビゲームを思い出しました。
本作には、他にも至る所にゲームっぽいシーンが散りばめられています。
良い点:素晴らしいアイディアの数々
「一人称視点」という特徴を活かしきった作品だと思います。
現実でもヘルメットにカメラを装着し高層ビルによじ登る連中がいますが、一人称視点でのよじ登りシーンはとても迫力があり、「アホなことやってるな・・・」と思いながらもつい見てしまいます。
本作にはマンションへのよじ登りシーンもあれば、主人公と同じサイボーグとの追いかけっこも存在します。
そしてその追いかけっこも、普通の階段があってもあえて壁超えをするなどしてスピード感を演出しています。
銃撃戦シーンもそうですね。
階段での戦闘中、味方のジミーが「音は聞こえるけど姿が見えない場合は・・・?」と言い、主人公は何も言わず手りゅう弾を階下に投げ込みます。
まるでゲームのチュートリアルです。
他にも、高いところから落とされるシーンや、「ステンバーイ・・・(後述)」のシーンもあり非常にいろんなアイディアが詰まっています。
どうやって撮影したのか、舞台裏が気になります。
「Call of Duty4 Modern warfare」っぽいシーンがある

中盤で、ギリースーツを来たジミーと合流し、そしてそのまま「チェルノブイリ」にあるような廃墟の建物に入り込みます。
もうこの時点で明らかにコールオブデューティー(以下COD)のあのミッションです。
CODのチェルノブイリミッションでは、主人公とその上官の二人であるテロ組織の重役を暗殺します。
主人公達は二人ともギリースーツを来て隠れている為、基本的には隠密行動で敵を減らしていきます。
二人以上の敵が前方に現れた時、生き残った方が応援を呼ばないように、二人で同時に仕留めなければいけません。
だからスナイパースコープで敵を捕らえても、上官の合図が無いと発砲できません。

ステンバーイ・・・
ステンバーイ・・・
ゴッ!
評価・まとめ
80点
90分と短い中に大量の爽快アクションシーンがあり、かなり満足度の高い作品でした。
B級ながらかなりおすすめです。
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