ネットフリックスで「ラストシフト 最期の夜勤」という映画を観ました。
そこそこ面白かったのでレビュー記事を書きます。
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作品情報
公開年 | 2014年 |
---|---|
原題 | Last Shift |
上映時間 | 87分 |
製作国 | アメリカ |
監督 | アンソニー・ディブラシ |
脚本 | アンソニー・ディブラシ、スコット・ポイリー |
ジャンル | ホラー(びっくり系) |
主要キャスト |
ジュリアナ・ハーカビ ジョシュア・マイケル J・ラローズ メリー・ランクフォード ナタリー・ビクトリア |
配信サイト・媒体 |
市販DVD Netflix…他 ※記事公開時の情報です |
あらすじ
新米警官のジェシカの初仕事は「旧庁舎の宿直」。
しかし勤務中は旧庁舎は怪奇現象の連続で、ジェシカは神経をすり減らしていく・・・。
【ネタバレ無し】感想
まず感想を書きますが、ストーリーはほぼ無いに等しく、しかしホラー要素は極上です。
「新米の女警官」を主人公にすることで鑑賞者に中々の心細さを与えています。
本作はとにかく「ポルターガイスト」の連続で「サスペンス要素」はゼロです。
「旧庁舎は呪われている」という説明はありますが、ただそれだけ。
ホラー演出を何かに例えるならそれは「フリーソフトのホラーゲーム」がピッタリですね。
僕自身フリーホラーゲームはやったことがありませんが、昔実況動画などで漁ってました。
フリーホラゲによくある
・さっきまでそこに無かった置物がある
・急にビックリさせてくる
・ポルターガイスト
などがとにかく発生します。
そして良くも悪くもそれにビックリするだけの映画です。
【ネタバレ有り】感想
旧庁舎は「1年前猟奇的殺人を犯したカルト教団」の呪いがかかっています。
そしてそのカルト教団と主人公の父親は深い関わりがあります。
主人公の父親は警察官で、1年前にカルト教団に殺されました。
この解説が作品中盤にあるので、「もしかしたらこの事件において隠された謎があって、ジェシカはそれを最期に知ることになるのでは?」と期待しましたが、話は何も進みませんでした。。
ただただ「カルト教団」+「カルト教団に殺された女の子たち」がジェシカを脅かして終わります。
また、ジェシカが終始落ち着いているのも不思議でした。
最初は怪奇現象もちょっとしたものなので「ま、見間違いか」みたいなリアクションですが、次第にエスカレートしているのジェシカは割とクールです。
これについても「もしかしたらシックスセンス的ななにかで、ジェシカはアッチ側なのでは?」
と深読みしていましたが、決してそういうことでは無かったようです。
残念。
ホラーゲームですら軸のストーリーがあってそれを追っていくのが楽しいのに、映画である「ラストシフト」にストーリーが無いのは少し肩透かしを食らいました。
しかし脅かし方は一級品です。
画面のフチで見えるか見えないかのところや、吸っているたばこが地味に長くなっていたりなど細かい演出もあります。
もしかしたら僕も気付かずに見落としてる演出もあるかもしれません。
しかし後半の激しさを増すホラー演出は少しクドいですね。
もはやちょっとギャグに見えんことも無いシーンもあります。
ホラーは一歩間違えるとギャグに見えてしまうことがありますが、それは特に時を重ねることで増します。
古い映画のホラー演出など、現代では通用しなかったりします。
ラストシフトも若干その気があり、2014年の映画にも関わらず、2017年の現時点でちょっと古臭く感じるシーンがあります。
レビュー まとめ
60点
いろいろ書きましたが、そこそこ面白いので見て損は無いと思います。
グロイメイクなども良い感じです。
しかしストーリーがほぼ無いので、「見終えた時の満足感」が皆無です。
また、ジェシカが逃げずに旧庁舎にとどまる理由も、「これが初任務で、この任務から逃げたら警官の道が閉ざされる」というもので、動機付けが甘いなと感じました。
ラストは「幻覚でつい人を殺してしまった」というオチで、何も衝撃がありません。
個人的にスティーブンキング原作の「1408号室」という映画が似てると感じました。
1408号室でも本作と同じように、「主人公が一人でポルターガイストと戦う」という内容でしたが、あっちは主人公のトラウマや葛藤が含まれており、中々ドラマティックな内容でした。
また適度に”伏線”が序盤にあることで、後になってそれが判明する瞬間に快感も覚えます。
故に見終えた後の満足感が半端ないのですが、ラストシフトはそれがありません。
鑑賞中はそこそこ楽しいですが、鑑賞後に「人に勧めたくなるか」と言われたら微妙です。