インドで興行収入No.1を記録した大ヒットコメディー映画「きっと、うまくいく」を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。
まだ未鑑賞で、「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という
文章の直前までを目安にご覧ください。
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目次
予告編(トレイラー)
作品情報
公開年 | 2009年 |
---|---|
原題 | 3 Idiots |
上映時間 | 170分 |
製作国 | インド |
監督 | ラージクマール・ヒラーニ |
脚本 | ラージクマール・ヒラーニ |
ジャンル | ドラマ,ヒューマンドラマ,コメディ |
主要キャスト |
アーミル・カーン(ランチョー) カリーナ・カプール(ピア) R・マーダバン(ファラン) シャルマン・ジョーシー(ラージュー) |
配信サイト・媒体 |
Amazonプライム…他 ※記事公開時の情報です |
あらすじ・みどころ
インド屈指のエリート理系大学ICEを舞台に、型破りな自由人のランチョー、機械よりも動物が大好きなファラン、なんでも神頼みの苦学生ラジューの3人が引き起こす騒動を描きながら、行方不明になったランチョーを探すミステリー仕立ての10年後の物語が同時進行で描かれる。
引用:Netflix
魅力
①主人公「ランチョー」の生きざま、哲学が正に「現代のヒーロー」。この男はすべてが魅力的。
②王道展開が多いが、だからこそ感動シーンが熱い
③「“やりたい事をやってる天才”が“やりたくない事をやってる凡人”を触発する」という使い古されたテーマだが、引き込みポイントが随所に見られる為、最後まで飽きない
④中盤以降、唐突なミステリー要素が登場する為、最後まで飽きない
【ネタバレ無し】感想


ビジネス系Youtuber「マコナリ社長」がおすすめしてたので鑑賞したのですが、マコナリ社長の言う通り、主人公「ランチョー」の主体性が凄い。
最近は自己啓発本の横行により、上辺だけの「主体性を発揮しよう」「自分をしっかり持とう」という言葉が流行語のように使われています。
しかし「自分をしっかり持つ」を体現する為には、「メンタルの強さ」だけでなく、「知恵」「知識」も必要。
子供の頃、僕たちが親や教師の言うことを聞くしか出来なかったのは、単純に僕らがバカだったから。
そしてそんな「バカ」を維持しつつ大人になったのが、「ファラン」と「ラージュ」(もしくは“ランチョー”以外の全員)。
「誰になんと言われようと好きなことをやるべき」と考えている「ランチョー」は、2人(と鑑賞者)に少しずつ影響を与えていきます。
ランチョーが凄いのは、その考え方と勇気だけじゃなく、ちゃんとした知恵・知識を備えていること。
「なぜそうすべきか?」を納得するまで考え、疑問が生まれたらそれを全て相手に投げかける。
例え相手が機嫌を損ねようとも。
他作品では、
「ショーシャンクの空に(1995)」の「アンドリュー」と、
「僕らは奇跡で出来ている(高橋一生主演のドラマ)」の「相河一輝」辺りが近い気がします。

一般評価は「4.3」
Amazonでは5つ星。
一般人気も非常に高い名作。
※ここからネタバレを含みます。
個人的に好きなシーン
皆に「教え方」を教える「ランチョー」

僕がこの問題を書いた時、「今日新しいことが学べる」と思った人は?
誰もいない。
みんな競争に夢中だ。
これで勝っても何の得が?
知識が増える?ノーだ
大学は圧力鍋と違う
ムチを使えばライオンも芸をする
でもそれは訓練で、教育じゃない
引用:生徒たちの前で無理やり授業をさせられたランチョーのセリフ
ランチョーは黒板に「ファルハーン化ラージュ現象」と書き、30秒以内にこの言葉の意味を調べるよう生徒たちに指示。
その30秒後のセリフ。
彼らが通うインド屈指の難関工科大学「ICE(Imperial College of Engineering)」は、ただ単語を暗記するだけの授業法で、このやり方では人生が楽しくならない事を皆に諭そうとする「ランチョー」。
ただ闇雲に単語を覚えるだけでは、知識は増えない。
物事の本質、意味を知ることが大切だとランチョーは教えてくれた。
決意を父親に伝えるファルハーン
僕を育ててくれたのも父さんだ
僕は父さんにだけ理解してもらえればいい
世間は関係ない
母「それ以上攻めないで、自殺するかもしれない(父に対して)」
いいや自殺は絶対しないと約束する
ランチョーが僕の財布に両親の写真を入れさせた
メゲた時にはこれを見ろって
両親が遺体を見る時のことを考えろって
引用:“エンジニアではなくカメラマンになる”と父親を説得する「ファルハーン」のセリフ
「ファルハーン」が生まれた瞬間から「この子はエンジニアだ」と決めつけていた父親。
日本で言うと「公務員か銀行員になりなさい」みたいなもので、子供からしたら全く楽しくない。
そんな状態で「ICE」まで入ったファルハーンが、唐突に「カメラマンになりたい」と告白。
父親は当然癇癪を起します。
しかも前回の「ランチョー」の一件により、今回の「ファルハーン」の告白が、明らかに「ランチョー」の影響を受けていることも想像できます。
だからこそ更に腹が立ったはず。
しかし、その「ランチョー」が自分の息子に対して“両親がお前の遺体を見る時のことを考えろ”とアドバイスしたと聞く。
それで胸を打たれた父親は、「PCを売ればカメラは買えるか?」と涙を流す。
最終的に息子の意向を尊重する、素晴らしい父親です。
「ランチョー」を認める「ヴィールー学長」
宇宙での鉛筆について
鉛筆は先がボロボロになるんだ
無重力だと辺りに漂い機械や目に入る
お前は間違ってた
間違いもあるんだ
わかったか?
ランチョー「Yes…」
このペンは大発明なんだ
分かったか?
ランチョー「Yes…」
私の恩師は言った
“君のような学生がいたら、このペンをやりなさい”
引用:「ランチョー」にペンを譲り渡す「ヴィールー学長」
本作のクライマックスシーン。
娘のお産を助けてくれた後、静かに立ち去る「ランチョー」を追いかけ、
“君のような学生がいたら、このペンをやりなさい(と言われた)”
と言い、ランチョーのTシャツの襟にペンを掛ける。
しかも初対面時に質問された「宇宙で普通のボールペンが使えないなら、なぜ鉛筆を使わないんです?」への回答付き。
頑固な学長が自由気ままなランチョーを認める最高の名シーン。
【感想】「 きっと、うまくいく」の魅力4個。人生に詰まった時に見て欲しい作品:評価・まとめ
85点
娯楽作品として出来が良いのでいつ見ても良い作品ですが、仕事で思い悩んでる時には特に沁みるはず。
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