閉鎖された精神病棟に踏み入った撮影クルーが、恐怖のどん底に落ちる「グレイヴ・エンカウンターズ」を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。
まだ未鑑賞で、「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という文章の直前までを目安にご覧ください。
目次
予告編(トレイラー)
作品情報
公開年 | 2011年 |
---|---|
原題 | Grave Encounters |
上映時間 | 93分 |
製作国 | カナダ |
監督 | コリン・ミニハン |
脚本 | コリン・ミニハン、スチュアート・オルティス |
ジャンル | ホラー,POV |
主要キャスト |
ショーン・ロジャーソン(ランス・プレストン) アシュリー・グリスコ(サシャ・パーカー) フアン・リーディンガー(マット・ホワイト) マッケンジー・グレイ(ヒューストン・グレイ) メルウィン・モンデサー(T.C) |
配信サイト・媒体 |
市販DVD Netflix…他 ※記事公開時の情報です |
あらすじ・みどころ
超常現象を追跡するTV番組「グレイヴ・エンカウンターズ」でプロデューサーを務めるランスは、番組スタッフを引きつれ、50年以上前に閉鎖されて以来、心霊スポットとして有名な精神科病院を訪れる。しかし、ランス自身は幽霊の存在など信じておらず、「グレイヴ・エンカウンターズ」も偽者の霊能力者を出演させているヤラセ番組だった。一行はいつものように、もっともらしい映像が撮れるよう演出を始めるが、本物の超常現象としか思えない出来事が続発。徐々に恐怖にかられていく。
魅力
①中盤から一気に絶望度が上がるところが最高
②恐怖演出を乱発せず、必要最低限に抑えている
③なのにダレず、最後まで興味深く鑑賞できる
④俳優の演技が熱い。最高。
気になる点
・意外と前半の伏線回収とかは無かった
【ネタバレ無し】感想
TSUTAYAで本作のパッケージを見た時、「またつまらなさそうなB級作品が出てるな」と完全素通りし、そのまま7年の歳月が流れ、今日初めて鑑賞しました。
なんで今まで鑑賞しなかったんだと後悔するほどの傑作でした。
ストーリーは単純です。
ヤラセのドキュメンタリー番組を撮影中、本物の心霊現象に遭遇し1人ずつ消されていくという話。
ストーリーが非常にシンプルなのでとにかく演出で怖がらせる必要があるのですが、人の殺され方、消え方が一つ残らずユニークでとにかく退屈しません。
極限状態でのキャラクター同士のぶつかり合いも見応えありました。
序盤の状況説明が少し長く感じるかもしれませんが、必要最低限であり、要所要所に「グレイブエンカウンターズはヤラセ番組である」という事を伝えるようなシーンが挟まれる為、少しシュールで軽くニヤけながら鑑賞できます。
良い点:恐怖演出を乱発せず、必要最低限に抑えている
今思えば、ホラーが爆発するイベントはそう詰め込まれていませんでした。
でも、たまにしか来ないからこその恐怖があります。
そしてそのイベントの頃合いもタイミングが良く、この緩急、ワビサビに好感が持てます。
この手のホラー・サバイバル作品は、時折挟まれる小休止シーンで一旦安心するところもなんとなく好きなので、休憩シーンが随所に挟まれる本作は個人的にGood。
【ネタバレ有り】感想
※ここからネタバレを含みます。
良い点:中盤から一気に絶望度が上がるところが最高
・封鎖された出口を破壊して外へ出たら、そこには廊下が続いていた。
・朝の8時なのに、まだ日が昇っていない。
彼らは異次元に突入しています。
SFや異次元モノが好きな僕は、ここから一気に引き込まれました。
この情報は絶対に知らずに観た方が楽しめます。
ちなみに終盤でロケーションの雰囲気が一気にダークになるのも良ポイント。
悪い点:前半の伏線回収が特に無かった
・壁に書きなぐられていた大量の文字
・1人でに開く窓
そういう事に何か意味を持たされていたら、個人的に神でした。
「なるほど。奴らはこれを伝えたくてあんな事をしていたんだ」
これ系の解決があるだけでも、快感、鑑賞後の満足度は大いに上がります。
しかし本作は特にそういう伏線回収の要素は無く、前半で管理人が「“朝の見回りの際に何故か開いている”と言っていた窓が一人でに開いた」程度でした。
評価・まとめ
80点
POVホラーの中でも傑作な部類です。
アイディアが詰まっている作品はやっぱり面白い。
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