麻薬組織から大金を奪うアメリカ兵士たち・・・
作戦は上手く行くのか??
Netflixオリジナル作品「トリプル・フロンティア」を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。
まだ未鑑賞で、「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という文章の直前までを目安にご覧ください。
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予告編(トレイラー)
作品情報
公開年 | 2019年 |
---|---|
原題 | Triple Frontier |
上映時間 | 125分 |
製作国 | アメリカ |
監督 | J・C・チャンダー |
脚本 | J・C・チャンダー |
ジャンル | アクション,サバイバル,サスペンス |
主要キャスト |
ベン・アフレック:トム・デイヴィス(レッドフライ) オスカー・アイザック:サンティアゴ・ガルシア(ポープ) チャーリー・ハナム:ウィリアム・ミラー(アイアンヘッド) ペドロ・パスカル:フランシスコ・モラレス(キャットフィッシュ) ギャレット・ヘドランド:ベン・ミラー アドリア・アルホナ:イヴァンナ マーク・ボール ※()内はコードネーム |
配信サイト・媒体 |
Netflix独占 ※記事公開時の情報です |
あらすじ・みどころ
麻薬王から大金を奪う強盗計画を企てた5人の元特殊部隊の兵士たち。だが、この強奪が不測の事態に襲われるサバイバルバトルに変わるとき、彼らのきずなが試される。
引用:Netflix
魅力
①リアリティのあるアクションシーンは見応え満点
②緊迫した潜入シーンは圧巻。FPSがしたくなる
③「訓練された特殊部隊」としての所作が完璧。
④心理描写の描き方が超丁寧。キャラクター全員に感情移入できる
⑤一つ一つのイベント、トラブルの発生理由に全く無理がない
気になる点
・無し
【ネタバレ無し】感想
めちゃくちゃ満足度の高い作品です。
Netflix独占配信(しかも全世界)とは思えないくらい極上のクオリティ。
「ルーザーズ(2010)」とか「特攻野郎Aチーム(2010)」辺りの映画と似てますが、本作は全くコミック感が無いので、派手さを求めると肩透かしを食らうかもしれません。
キャスト紹介では、どのサイトでも「ベン・アフレック」がトップに来ていますが、本作の主人公は「ポープ」を演じる「オスカー・アイザック」です。
ベンの方がネームバリューが高いので仕方ないですが、オスカーめっちゃかっこいい。
まず本作の神ってる部分をかいつまんで紹介します。
「トリプルフロンティア」はまず「心理描写」の描き方が超丁寧。
B級映画のソレとは雲泥の差。
主人公グループは全員元軍人。
主人公の「ホープ(オスカー・アイザック)」が「金になるミッション(犯罪)」の話を持ってきて、昔の戦友たち(最初はもちろん乗り気じゃない)が徐々に決意を固めるシーンからもう面白い。
(というか最序盤の演説シーンから面白い)
この時点でキャラクターが魅力的に見えだす不思議。
そして「戦闘シーン」も良い感じに迫力が無い。
シリアスな雰囲気が漂っています。
例えば、「主人公が走って逃げてる時、敵の銃弾が足元で撥ねてる」みたいなユルイ演出はありません。
本物の特殊部隊モノのリアルさです。
そして「トラブル」の質も高い。
「なぜそういうトラブルが起きるのか?」
「どうやって対処するのか?」
「敵の動機」など、全てがしっかり練り込まれています。
投げやりな展開が一つもありません。
そんなわけで本作は神作です。
めちゃくちゃオススメ。
【ネタバレ有り】感想
※ここからネタバレを含みます。
ラストまでのザックリストーリー
※ここで紹介してるストーリーは、展開をだいぶ端折ってます。だからニュアンスが変わってる部分もあるかもしれません。また、鑑賞後に勢いに任せて書いているので、登場機関名など間違えている可能性があります。もしあればご指摘ください。
・ポープ(オスカー・アイザック)は、自分が軍に所属していた時のヤマ「ロレア(レイナルド・ガイエゴス)」という麻薬王に執着していた。しかし彼を始末する前に退役したので、ロレアの始末と、ロレアの持つ「大金」の強奪を計画した。
・その計画の実行の為には、信頼できる有能な仲間が必要で、ポープは自らの戦友4人「レッドフライ」「アイアンヘッド」「キャットフィッシュ」「ベン・ミラー」に声をかける。そして5人は結託する。
・ミッション当日。ポープたちは計画通り、警備が手薄になり、ロレアの家族が家を離れる「教会へ行くタイミング」を狙い侵入する。若干問題が発生するも、大金(約2億5千万ドル)を手にする。隠れ場所から現れたロレアも殺す。しかし不意打ちだった為、アイアンヘッドが被弾する(致命傷ではなく、被弾設定も特に後で響いてこなかった)
・そうこうしていたら予定が狂ってしまい、教会へ行っていたロレアの家族と数人の警備達が帰路に。ポープたちは警備隊を手堅く片付け、そしてロレアの家族が乗った車が到着する前に、奪った金を積んだバンで脱出する。
・現場からの脱出に成功したポープたち。今回のミッションの協力者である「イヴァンナ」及びその弟と、事前にチャーターしていたヘリに乗り込もうとするが、金が多過ぎて重量オーバーになると、ヘリパイロットの「キャットフィッシュ」が懸念する。しかし2億ドルの大金の一部を置いていくのに気が引けるので、葛藤の末全額持っていくことに。
・まず、国境を越えて「ペルー」に到着し、約束通りスパイの「イヴァンナ」と弟を降ろす。これで乗員5人になったが、ヘリの重量過多の問題は解消されず、「キャットフィッシュ」が危惧した通り、「アンデス山脈」を超える際にヘリが故障。そのまま「コカイン農場」に墜落する。
・コカイン農場でひと悶着あったあと、ポープたちは農民に恨まれながらも、村長から現金運搬用のロバを購入し脱出。そのまま徒歩で目的地まで移動する
・徒歩移動を数日続けている中、岩肌のフィールドで突然銃撃される。なんとか応戦し敵(2人)を片付けるが、不意を突かれた「レッドフライ」が頭に銃弾を食らい死亡。また、敵は「ロレア」の残党ではなく、「コカイン農場」の少年で、自分の家族を殺した「レッドフライ」だけを殺したかった様子。
・「レッドフライ」の死亡によりチームの絆は揺らぎ、時折口論を起こす。しかしなんとかまとまりながら逃亡を続ける。また、道中の道が険しく、ロバも捨て、荷物の運搬量が限界に達したので、強奪した金のほとんどを谷の隙間に捨てる。
・最後のステージ(恐らくスペイン?)では、ロレアの残党と思われるグループから襲撃を受けるも、持ち前の戦闘能力の高さで切り抜け、脱走用の船まで辿り着く。完全に脱走に成功する。
・帰国した「レッドフライ」以外の4人は、経理を担当する部署で獲得金を分配する。経費等を差し引いた純粋な利益は「約5百万ドル(約6億円)」。5等分で106万ドル(約1億1千万円)。(レッドフライの取り分は遺族に支払われる模様)
・しかし4人とも自分の配当の受け取りを拒否。「アイアンヘッド」を筆頭に、4人とも配当金をレッドフライの遺族寄金に充てる。
・別れの挨拶をする4人。最後、「アイアンヘッド」が「ポープ」に「いつかこれを使って、良いことが出来るかもな」と言い何かのメモ紙を渡す。そのメモには「緯度・軽度(推測)」が書かれていた。(恐らく金を捨ててきた谷の場所)
良い点:リアリティのある見応え満点のアクションシーン
FPS大好きな僕には、マジでヨダレもんの銃撃シーンでした。
銃撃シーンと言えど、基本的には「超有能特殊部隊 vs 麻薬組織」なので、ポープたちが一方的にスマートに片づけます。
そのキレッキレの動きが超かっこいい。
室内戦は、去年からハマっている「Rainbow six siege」というゲームを想起させますが、全体的には「Call of duty(特にMWシリーズ)」に似ています。
本物の戦闘員の所作は分かりませんが、少なくともそれっぽい事をしてるのがしっかり伝わってきます。
【シージの魅力】僕がRainbow six siegeにドハマりする12の理由 | やるゲーブログ
Call Of Dutyで一番面白いのは「Modern Warfare(2007)」シリーズ | やるゲーブログ
良い点:心理描写の描き方が超丁寧。キャラクター全員に感情移入できる
キャラクター全員の葛藤が素敵。
セリフに一切の抜け目がなく、細かいところまでしっかり伝わります。
おかげで、
・全員がミッションに参加するまで
・トラブルが発生した後のチームの亀裂
など、何の違和感もなく、そして置いてけぼりを食らう事も無くしっかり感情移入できました。
また、金を積んだロバが足を滑らせて崖から落ちた時、宙を舞う金を見て悔しがる者もいれば、「生き物だぞ・・・」と「動物の命」を心配する声を漏らす者もいました。
一切の配慮が欠けてません。
良い点:一つ一つのイベント、トラブルの発生理由に全く無理がない
この手のミッションにトラブルは付き物ですが、一つ一つの発生理由がちゃんとしていて面白い。
最初に「予想以上の大金だった」と発覚した後、真っ先に取り乱したのが、最も冷静だった「レッドフライ」というのも良かった。
あの描写のおかげで、レッドフライが、退役した後の生活にいかに不満を抱いているかが伝わりました。
その後の「ヘリのトラブル」も良かった。
いくら重量超過と言われても、その為に大金を置いていくのは心理的に難しい。
ヘリパイロットの「キャットフィッシュ」も、「やればできるかもしれない」という可能性があれば、リスクを負ってでも大金を載せることでしょう。
個人的にめちゃくちゃ良かったのが、レッドフライを撃ったのが農場の少年だったこと。
あれは別に「ロレアの残党」だとしても全く問題ないはずですが、「家族を殺されて怒った少年が、ずっと後を付けてきていた」という設定の方が、よりユニークで面白い。
この「ユニーク設定の質の高さ」が素晴らしい。
細かいところでオリジナリティを出しています。
評価・まとめ
90点
wikiを読む限り、本作の製作は、製作会社側の問題か何かでえらく延期されたようです。
恐らくそれで映画権が安くなり、Netflixが買い取ったのでしょう。
相変わらずネトフリは良い仕事してます。
確か同じような理由で「アナイアレイション」もネトフリ限定だったはず。
(ちなみに「アナイアレイション」にも「オスカー・アイザック」が出演しています)
アナイアレイションも本作も、本当に面白い作品でした。
記事中に登場したリンク:
【シージの魅力】僕がRainbow six siegeにドハマりする12の理由 | やるゲーブログCall Of Dutyで一番面白いのは「Modern Warfare(2007)」シリーズ | やるゲーブログ
たぶん最後はスペインでなくてペルーですね。
コロンビアで強奪し、ペルーに入って姉弟降ろしたあとはずっとペルーという設定が自然かなと。
小型自動二輪の情報見に来て、オススメされてたので観たらサイコーでした。ありがとうございました。
uni 様
コメントありがとうございます!
別記事から来て、しかもオススメしてた作品を見ていただいたなんて、、、いろいろ嬉し過ぎます!
なるほどペルーですね・・・
地理に弱く、あまりその辺の情報に自信が無かったので、とても助かります!