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【感想】「アイアムアヒーロー」の魅力5個。洋画ファンも納得のゾンビ映画

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この記事はたぶん 6 分で読めます。
ぱっかん
執筆者:「ぱっかん(@pakkan316)」見る映画の9割が洋画です!

今更ながら「アイアムアヒーロー」の映画版を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。

まだ未鑑賞で、「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という文章の直前までを目安にご覧ください。

※原作未見

※関連記事は最後にまとめて紹介します

予告編(トレイラー)

作品情報

公開年2016年
原題アイアムアヒーロー
上映時間 127分
製作国日本
監督佐藤信介
脚本野木亜紀子(原作:花沢健吾)
ジャンル ホラー、パニック、ゾンビ
主要キャスト 大泉洋(鈴木英雄)
有村架純(早狩比呂美)
長澤まさみ(藪)
吉沢悠(伊浦)
岡田義徳(サンゴ)
片瀬那奈(てっこ)
片桐仁中田(コロリ)
マキタスポーツ(松尾)
塚地武雅(三谷)
徳井優(アベサン)
風間トオル(千倉)
配信サイト・媒体 市販DVD
Amazonプライムビデオ…他
※記事公開時の情報です

Amazonプライムビデオで無料で鑑賞できます。

あらすじ・みどころ

冴えない漫画家アシスタントの主人公・鈴木英雄が、謎のウィルスによって「ZQN(ゾキュン)」と呼ばれるゾンビと化した人々に襲われ、逃亡の道中で出会った女子高生の比呂美と、元看護師の藪とともに不器用に戦いながらも、必死でサバイバルしていく姿を描く。

引用:アイアムアヒーロー : 作品情報 – 映画.com

魅力

①熱い展開の連続

②王道的な「ヒーロー」としての成長物語がグッと来る

③有村架純(ヒロミ役)が可愛い

④長澤まさみ(ヤブ役)が可愛い

⑤主人公の「大泉洋(ヒデオ役)」含め、脇役の演技が素晴らしい

【ネタバレ無し】感想

都心から郊外へ逃げるシーン
都心から郊外へ逃げるシーン

大傑作です。

序盤のパンデミックが超丁寧に描かれていて、もう食い入るように見てしまいました。
そして、あまりの引きこまれ度についつい目頭が熱くなりました。

僕は「泣けるシーン」だけではなく、「グッと来たシーン」ではどんなジャンルでも涙は出ずとも目頭が熱くなるのですが、その現象の連続でした。

 

中盤以降の「ショッピングモールでの攻防」も中々面白かったですが、やっぱり序盤のパンデミックシーンこそ至高です。

【ネタバレ有り】感想

※ここからネタバレを含みます。
 
 
 
 

良い点:ZQN(ゾキュン)がキモ過ぎる

ZQN(元体育大学生の個体)
ZQN(元体育大学生の個体)

本作はクリーチャーのレベルが高いです。
設定としては、一般的に浸透している「ゾンビ」よりもまだ人間性があり、言葉を発する程度の知能はあります。

それがより一層の「ヤバさ」を演出しています。

そして挙動がキモ過ぎる
普通のゾンビみたいに「あー・・・」と言いながら歩くわけでは無く、身体能力で言えば「28日後」の感染者と似ています。

しかし「ZQNとして覚醒する瞬間」のモーションのヤバさが凄い。

最初の「てっこ(徹子)の覚醒シーン」はめちゃくちゃ不気味で、それは海外製のあらゆるゾンビ作品を超えています。

発症したら、何故か外斜視になり、速攻で顔の肉も崩れます。
この不気味度は、間違いなく本作の特長の一つです。

でも今思えば、意味が分からんくらい身体が柔軟なのは、「てっこ」だけでした。

※関連記事は最後にまとめて紹介します

良い点:序盤のパンデミックシーンが最高

異変は発生しつつあるが、まだ平和な香りが漂う
異変は発生しつつあるが、まだ平和な香りが漂う

「平和な日常の崩壊」
これは原作でも色濃く描かれているようですが、映画版でもこのシーンには相当な力が入っていました。

英雄が町に繰り出すと、チラホラと人が襲われつつも、まだスマホを見ながら歩いてる人もいました。

 

「あまり周りに干渉しない」という日本人らしさが凄く良く出ていたと思います。

唐突に下着姿のZQNが現れるシーン
唐突に下着姿のZQNが現れるシーン
徐々に襲われる人が増え始める
徐々に襲われる人が増え始める

そしてそっから、大通りに出た時の急な人の波。

大通りではもっと大変なことに
大通りではもっと大変なことに
全力で逃げる英雄
全力で逃げる英雄

こういう「崩壊シーン」が大好きなので、この時点で凄く満足。

良い点:ヒロイン二人が可愛すぎる

ヒロミ役の「有村架純」さんと、ヤブ役の「長澤まさみ」さん。

この二人が可愛すぎて半端ない。

ヒロミ役の「有村架純」
ヒロミ役の「有村架純」
ヤブ役の「長澤まさみ」
ヤブ役の「長澤まさみ」

ついでに屋上にいた人妻っぽい人も美人でした。

人妻(っぽい人)
人妻(っぽい人)

有村架純さんは「半ZQN」というミステリアスな存在で、中盤からセリフが一切ありませんが、その無機質な感じが凄く良い。
でも、英雄の鼻歌に反応して少し笑顔になるなど、ツンデレな感じに見えてそこがまた堪りません。
(上記は丁度その時のキャプチャ)

長澤まさみさんは、見事なまでに「お姉さん」です。
「30代の強い女性」という感じが立ち振る舞いから溢れ出ており、どちらかと言えば、アクション系の洋画に登場するようなヒロインでした。

 

本当にこの配役は良かった。

良い点:主人公「英雄」の演技、キャラ設定が良い

英雄とヒロミ
横転したタクシーから抜け出した英雄とヒロミ

ヒロインの後に主人公について話すのもアレですが、主人公の鈴木英雄(すずきひでお)を演じた「大泉洋」さんも素晴らしい。
演技から一切の違和感を感じず、グイグイと作品に感情移入させられました。

また、英雄は地味ながらも「猟銃の免許」を所持しているところで特殊であり、今思えば、作中で唯一登場する銃使いでした。
そしてこの世界では当然ながらその設定が活きる為、一切何の無理もなく「ヒーローになるまで」が描かれていました。

良い点:カメラワーク、演出が良い

「なぜこの作品は心に響くのか?」を考えていると、その答えが意外と「カメラワーク」にあったりします。

本作は、ちゃんと「ヤバさ」を演出する際に、カメラがその事象にパンするという当然の演出がありました。

例えば伊浦(ショッピングモールの元ボス)が、「ここの法律は僕です」と言った時、登場人物の中では「英雄」が、そして我々鑑賞者も「伊浦そういう系の奴か」と理解しました。

そしてその時、一瞬ですが、カメラは伊浦の顔にアップしました。

伊浦(吉沢悠)「ここでは僕が法律です」
伊浦(吉沢悠)「ここでは僕が法律です」

もちろん「吉沢悠さんが、ちゃんとヤバい奴を演じていた」という功績もありますが、それをちゃんと演出で昇華させる辺り、素晴らしいと感じました。

悪い点:「ヒロミ無双」が無かった

半感染者となり、理性を持ちつつも強靭な身体能力を手に入れたヒロミ。
たぶん鑑賞者のほとんどが、中盤の「猫ポーズ」を見て、「ヒロミはいつか無双する」と考えたはずです。

 

更にヒロミは、中盤で頭に矢が刺さっても生かされたのですから、そこで更に「終盤で何か大事な場面がある」と予想できます。

しかし、ヒロミは特に戦闘要員とはなりませんでした。

もしかしたら原作にて「ヒロミの強さ」が何かのカギとなっていたのかもしれませんが、少なくとも映画版では、「中盤で英雄がZQNに襲われた時」と、「ヒロミとヤブがニートに襲われた時」くらいしか能力を発動しなかったので、僕は「半ZQN」について、「意味不明なサイドストーリー」程度にしか捉えられませんでした。

どことなく消化不良を起こすことになったので、半ZQNの強さについて、もうちょっと意味深な「意味」を持たせて欲しかった。

悪い点:ラストの爽快感があまり無かった

英雄が、体育会系のZQNの頭をクラッシュするというラストは完璧でした。
最高でした。

2人のヒロインの前で「ヒーロー」となる英雄
2人のヒロインの前で「ヒーロー」となる英雄

ここは、英雄に感情移入していると、自分の自己啓示欲も満たされる素晴らしいシーンです。

その後、ヤブとヒロミを含む3人で車に乗り、ショッピングモールを後にする際、「妻のキョウコを殺し、直後に自殺したアベサン」を見るところもグッと来ました。

そしてその後、「どこか安全なところへと車を走らせる」という感じで作品終了。
悪くは無いのですが、良くもなかった

 

ラストシーンが「その辺の風景含む引きのショット」となることは多いですが、それはやっぱり「ラストの解放感」を演出する為です。

そして本作のラストカットは「車内(英雄の顔)」でした。
物凄く人物にフォーカスしたタイプの終わり方です。

そしてそのまま「I AM A HERO」のタイトルコールが始まるので、恐らく繋がってはいるのですが、狭い空間での死闘を繰り広げた後なので、出来ればもっと解放的なラストを拝みたかった。

評価・まとめ

90点

ちょっと点数が高過ぎる気もしますが、鑑賞中はそれくらいハマって観れた作品でした。

「日本の映画は躍動感が感じられないから見れない」と思っている人にこそ見て欲しい作品です。
むしろその辺の「海外製ゾンビ映画」より遥かに面白い。

Amazonプライムビデオで無料で鑑賞できます。

レビュー
Video Image
レビューした日
レビュー作品
アイアムアヒーロー
総合評価
51star1star1star1star1star
作品タイトル
アイアムアヒーロー
作品内容
花沢健吾のベストセラーコミックを、大泉洋主演で実写映画化したパニックホラー。
作品公開日
2016-04-23



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4 件のコメント

  • なんとなくですが、ラストの車での逃避はロメロのゾンビへのオマージュかと思いました。
    あれもラストは当てもなくヘリで逃げましたし

    • とおりすがり 様
      コメントありがとうございます!

      マジですか・・・
      ここに来て「ロメロのゾンビを未だに観てない」という「ゾンビ学歴」が響いてくるとは・・・
      古い作品だからという理由で未だに観ていないのですが、やはりレジェンドは観ておくべきですね・・・

  • はじめまして、つむぎと申します。

    アイアムアヒーローは漫画を読み切ったのですが、こちらのレビューを読ませていただいて、映画は漫画の中盤くらいまでしか描かれていないんだと知りました。
    原作が素晴らしいというありきたりな意見を言うようですが、原作は疑問こそ残りますが終わりはセリフが頭に残るほどとてもよかったので、ぜひ機会があれば読んでほしいです。

    ちなみに漫画ではヒロミちゃん喋りますし、すごく強いです。

    このレビューとは関係ないのですが、MEGのレビューすごく面白かったです。打たれたのがサメじゃなくて自分みたいだった、というところです。笑

    ありがとうございました☺︎

    • つむぎ 様
      コメントありがとうございます!

      原作は絶対面白いと確信しています!!
      僕は映画フェチなので基本映画から入るのですが、これは読むべきだろうなと思います、マジで。

      MEGの記事まで読んでいただいたようで凄く嬉しいです。
      こちらこそありがとうございました☺︎

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    名前:ぱっかん(@pakkan316
    洋画めっちゃ好き

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    「内省」という資質に優れており、それを活かした映画系の記事が得意。
    →「当ブログ」と「ぱっかん」について

    「ぱっかんブログ」という雑記ブログで、映画やら何やらと色々書いてましたが、映画記事数が増えたのでそれを「ぱっかんシネマ」として立ち上げました。
    洋画ホラー、サスペンスが好み。あとスローモーションになった時に流れる「ドゥーン...」という効果音も好き。

    こういう曲を作ったりしてます↓

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