透明になるという遺伝的病気に苦しむ男の苦悩を描いた「アンシーン 見えざる者」を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。
まだ未鑑賞で、「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という文章の直前までを目安にご覧ください。
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予告編(トレイラー)
作品情報
公開年 | 2016年 |
---|---|
原題 | The Unseen |
上映時間 | 104分 |
製作国 | カナダ |
監督 | ジェフ・リドナップ |
脚本 | ジェフ・リドナップ |
ジャンル | サスペンス |
主要キャスト |
エイデン・ヤング カミール・サリバン ジュリア・セーラ・ストーン カミール・サリヴァン ベン・コットン マックス・チャドバーン アリソン・アラヤ マクスウェル・ヘインズ カート・オストルンド |
配信サイト・媒体 |
市販DVD Netflix…他 ※記事公開時の情報です |
あらすじ・みどころ
数年前に突如として家族のもとを去ったボブは、一人娘エバとの絆を取り戻すべく北部の町に帰ってくるが、エバは行方不明になっていた。自分の身体が徐々に透明になっていく奇病を抱えるボブは、危険も顧みず必死でエバの捜索を続ける。やがてボブは、ある驚きの真実にたどり着く。
魅力
①カナダの雪景色が非常に美しい
②エイデン・ヤング演じる主人公の「ボブ」のダメ親父感が最高
③洋画特有の「バー」とかの退廃的なシーンのカッコよさが最高級
④最後にちょっとしたどんでん返しがあって気持ち良い
気になる点
・「透明人間」としての活躍が描かれるタイプの映画じゃなかった
・「インビジブル」的な作品を期待していたのに「人間ドラマ」程度で終わってしまいガッカリ(事前リサーチ不足)
・全体を通して薄っすら退屈だった
・「透明という奇病の発症に伴い具合も悪くなる」という設定らしく、ボブが終始具合悪そうっだったのが観ていてきつかった
【ネタバレ無し】感想
「透明人間」を病気として扱った作品。
まず言っておきたいのですが、「インビジブル」のように「透明」というギミックを使ったアクションシーンは一切ありません。
それどころか、全身透明になるシーンはほぼありません。
本作はもはや「ヒューマンドラマ」と言っていいくらい人間模様の濃い作品で、特に父(ボブ)と娘(エバ)の関係を重要視しているようです。
突っ込みどころ自体はそんなに無い良作でしたが、取り立てて魅力的な点もあんまり無かった。
良い点:エイデン・ヤング演じる主人公の「ボブ」のダメ親父感が最高
本作で初めて知った役者さんでしたが、エイデンが非常にかっこいい。
ニット帽が似合う。
映画の冒頭。作業を着たボブがケダルそうに製材所で働くのですが、そのシーンが味わい深すぎてめっちゃ好き。
仕事終わりに眠そうにTV見ながらタバコ吸ってるシーンも最高。
なんとなくワンピースの「サンジ」的な何かを感じる。
【ネタバレ有り】感想
※ここからネタバレを含みます。
「透明人間」が「遺伝的奇病」という設定だった
主人公のボブは、父親の代から受け継いでいる「透明」という奇病を患っています。
そしてそれは娘のエバにも継承され、エバも体の一部が見えなくなっています。
エバはまだ初期段階のようですが、ボブはもう末期らしく、最終的には体が見えなくなります。
ただ、それ以上に「具合が悪い」という設定の方が力強く、ここがちょっと見ていてクドかった。
人がきつそうなのは観ているだけで辛い。
僕はきっと、介護、看護系の仕事には絶対向かないタイプ。
しかし「具合が悪そう」×「エイデンのケダルイ演技」の相性は抜群だったので、そこは本作の魅力のひとつ。
良い点:意外なドンデン返し
エイデンの父親は死んだという設定でしたが、実は生きていたと最後の最後で判明しました。
エバが仲間と精神病院に肝試しに行った際、仲間が「布をまとったホームレスっぽい人」を一瞬見ますが、どうやらそれが完全に透明になった「祖父(ボブから見ると父)」だったようです。
ボブが精神病院に強制入院させられた時も、助けてくれたのは父親でした。
このように、きれいな伏線を残しつつそれを回収する形でどんでん返しを放り込んでくれたので、これは非常に好感が持てました。
評価・まとめ
55点
中盤眠くなったけど、忘れた頃に絶妙な伏線回収があったので5点追加しました。
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