ペーパーハウス「シーズン1」の感想記事です。
シーズン2の感想記事はこちら
ペーパーハウスのまとめはこちらに書いてます。
目次
シーズン1:各エピソードごとの感想
第1話
自らを”教授”と名乗る男が、女泥棒と7人の犯罪のプロを集め、スペイン王立造幣局を狙う大規模な強盗計画を決行する。
引用:Netflix
メンバーの徴収と強盗の導入部分が描かれました。
強盗の首謀者である「教授」がキレ者という点は事前に見ていたレビュー情報で知っていましたが、まだその片鱗は見られませんでした。
実際に強盗計画をメンバーに教え込むのに5ヶ月要していますが、実際の強盗を見せながら、5か月間の作戦を垣間見せる作風のようですね。
どういう計画かはまだ分かりませんが、「わざと警報を鳴らし、脱出しようと見せかけ警察と遭遇しろ。そしてまた造幣局に戻り立てこもるんだ。計画があることは悟られるな。」
これを実行しようとして、警官が発砲してきて本エピソードが終わります。
いきなり想定外の事態が発生しちゃいましたね・・・
うん。トーキョーが可愛い!
第2話
人質解放交渉人のラケルが、教授との接触を開始する。囚われの身となった人々の中に、強盗計画の重要な役割を担う人物がいた。
引用:Netflix
前回のラストで撃たれた味方はかすり傷でした。
そしてチームは立て直し、計画通りに進めます。
リーダーの「ベルリン」が落ち着き払っててかっこいいですね。
「5回も離婚している」というのもなんかかっこいいw
本エピソードのクライマックスは、「突入」です。
人質の中には修学旅行中の中学生?(もしかしたら高校生)のグループがいるんですが、その中にはイギリス皇帝に関係する人の子供もいます。
それは警察側が最も守りたいと考える人物であり、また、「人質の中にその子がいる」という事を世間にバレたくないという思惑もあります。
当然ながら教授はその事も把握済み。
その事を上手く利用します。
さて、「重役の子供がいる」という事実から、警察側が本来ではあり得ないようなスピードで突入してくる事は分かっていました。
そしてそれは今夜です。
もちろんチームは突入経路も把握済み。
警察の行動を完全に予測した状態で待ち構えていました。
突入部隊が侵入経路の入り口に小さい穴を開け、そこからマイクロスコープで中を覗きます。
するとそこには、変装した大量の”犯人”が待ち構えていました。
もちろんそれらはチームメンバーだけでなく、変装させた人質も含みます。
警察は、「どれが人質か分からない」ということで部隊に撤退命令を出します。
チームは初戦に勝利したのです!
(トーキョーのナレーションで「私たちは初戦に勝った」と言っていたので、計画上今後も戦闘が繰り広げられることが決まっているようです)
そしてひと段落した後、人質の中の職員たちを働かせ造幣します。
それを見て大喜びするメンバーもいましたが、トーキョーは静かにニヤケますw
最後、交渉人の「ラケル」がカフェのようなところへ行き、家に電話します。
しかし電池切れ。
そこへ一人の男が現われ「僕のケータイを貸しましょうか?」と提案。
その男とは「教授」です。
教授はもちろんラケルが交渉人だと知って近づいているはずです。
果たして教授の目的とは?!?!
マジでめちゃくちゃ面白いです!
同じくネットフリックスで配信されてる「3%」と同じくらい頭脳戦が熱いですね!
第3話
強盗メンバーの1人の顔写真を手に入れた警察は、その身元を特定する。ラケルは、バーで怪しげな男と知り合いになる。
引用:Netflix
ネトフリのあらすじは上手いですね。
「バーで怪しげの男と知り合いになる」
怪しげな男については前回「教授」だと明らかになったはずなのに、あえて伏せています。
「あらすじによるさりげないネタバレ」を回避してる辺り、ネトフリの配慮が感じられ好感が持てます。
さて、本エピソードにてチーム内に大きな摩擦が生じました。
以前から問題となっていたトーキョーとリオの恋路ですが、本作にてそれがトリガーとなりリオが警察に身バレします。
この状況を重んじたベルリン(リーダー)は、双子の兵士であるヘルシンキ・オスロを使ってリオを袋叩きにします。
アザだらけのリオを見てトチ狂ったトーキョー。
自ら監視カメラを破壊し、教授を挑発するトーキョー。
トーキョーの反発に絶望する教授。
そして人質の中には、こっそりケータイ電話を盗み出した者がいました。
妊娠してたあのおばちゃんです。
彼女は、不倫相手のあのナヨナヨしたおっさんから、「事務室に俺のスーツがあり、その中にケータイがある。あれさえあれば・・・」みたいな力説に流され、そのケータイを盗み出してしまいます。
そして何事も無く立ち去ろうとした瞬間「ピロン・・・」と着信が。
その瞬間をベルリンとデンバーが聞いていました。
優しい口調が逆に怖いベルリンに静かに攻められるおばちゃん。
そしてデンバーに「彼女を殺せ」と命じます。
デンバーはさっきまでおばちゃんに中絶を考え直させたりと、かなり優しい性格なのでめっちゃ悔しそうです。
殺してしまったら「誰も傷つけない」という教授の意向に背くことになりそうですが、デンバーはしぶしぶおばちゃんを連れてトイレへ。
そしてデンバーが引き金を引いたところで本エピソードは終了しました。
改めて、「計算し尽された犯罪映画」ではなく、「烏合の衆(うごうのしゅう)が四苦八苦する映画」だなと思いました。
最後の方では、トーキョーが「恋文を書きたかった」なんてナレーションセリフを吐くし、他のメンバーも結構ミスります。
教授とベルリンも摩擦が起きそう・・・。
頭脳明晰な教授に是非とも活躍してほしいですね。
第4話
元夫とのもめ事が起こり、その対応に追われるラケル。銃声を聞いた人質たちはおびえ始め、強盗団の中でも意見の対立が生じる。
引用:Netflix
教授の奇策がすごい・・・。
以前、カフェでラケルがバッテリー切れに陥った為、教授はラケルにケータイを貸しました。
そして今度は、ラケルの母親から教授のケータイに電話がかかってきます。(着信履歴から)
それはラケルにとって重要な内容です。
その理由を基に教授は警察の臨時本部に入り込みます。
そして設備を鑑賞する教授。
強い!
ラケルの母親は記憶障害を患っているようです。
家の中にメモ書きを大量に貼っており、そこには何かしらの出来事が書かれています。
「メメント(2000)」という映画を想起させる景色です。
メメントでは、主人公が15分しか記憶が持たない(15分毎に新しい記憶がリセットされる)ので、あらゆる出来事をメモに、そして重要な出来事はタトゥーとして自分の体に残していました。
ラケルの母親はそれと同じような病気のようです。
交渉人の母親にまで近づくとは、教授マジぱないです。
さて、前回ベルリンの命令により人質の一人「モニカ」を処刑させられたデンバーですが、実は殺していませんでした。
致命傷にならない箇所を撃ち抜き出血させ、そして人が来ない金庫に隠しました。
「銃声が2発した」ということでベルリンは疑いましたが、なんとかごまかせました。
さて、「デンバーの殺人」により苦悩しているのが、彼のの実父である「モスクワ」です。
モスクワは精神的に追いつめられると発作的に過呼吸?になってしまうようで、一時的に失神しました。
そして目を覚まし、「息子を巻き込んでしまった」という贖罪(しょくざい)からか、ゲートを開けて降伏しようとします。
しかしデンバーにギリギリのところで止められ、警察に処刑されることも無く、顔ばれすることもなく、そして「デンバーは本当は人を殺してない」という事実を知ることができました。
モスクワは閉所恐怖症で、精神的に不安になると外に出ないと過呼吸に陥ってしまうようです。
デンバーは、モスクワを落ち着かせるために人質複数人を交えて屋上に出ます。
久しぶりの外の空気に安堵するモスクワ。
そこで改めて「本当に殺してないんだな」的な話をします。
それを聞いていた人質のアルトゥーロが、「それはモニカのことか!モニカを殺したな!」と興奮しだします。
そしてデンバー達に銃を向けます。
デンバーとモスクワは危険を察知し人質のフリをします。
そして警察は、興奮したアルトゥーロを強盗と勘違いし肩を狙撃します。
ここで終了です。
今回はデンバーとモスクワ、特にモスクワの回でしたね。
この二人の仲の良さを、トーキョーが微笑みながら見てるところが良かったw
第5話
怪我人を治療するため建物内に送り込まれた医療チームに覆面警官が紛れ込み、内部へ潜入。教授は、ラケルたち警察を出し抜こうと行動を起こす。
引用:Netflix
造幣局長のアルトゥーロを誤射してしまった警察。
命に別状は無い物の危険な状態なので、教授に許可を取り、看護師1人と医師2人を送り込みました。
そしてこの中の一人、看護師は「アンヘル」という警察側の潜入捜査班です。
アンヘルは、交渉人ラケルの側近のような立ち位置で、銃の専門家とのこと。
監視カメラごしにこの3人を監視する教授。
教授はアンヘルの存在に気付きます。
何故なら、以前ラケルに「母親から電話がかかってきた」という理由で捜査部に潜入した時、このアンヘルと遭遇していたからです。
これを見てガッツポーズする教授w
教授は、何かしらの理由で警察が潜入してくることは、予め予見していました。
しかも今回は警察の誤射という事情。明らかに教授に有利な展開です。
チームは、送り込まれた医師達3人(うち一人はアンヘル)から金属物を外させ、盗聴器などが無いかを調べます。
その間、ヘルシンキ(かオスロ)がアンヘルの眼鏡に盗聴器を仕掛けます。
「これが無いと困るでしょ」と言いメガネだけは返すトーキョー。
そして、アンヘル周りの盗聴の成功を確認し喜ぶ教授。
教授はこれを「トロイの木馬作戦」と呼んでいました。
トロイア戦争において、ギリシア勢の攻撃が手詰まりになってきたとき、オデュッセウスが木馬を作って人を潜ませ、それをイーリオス市内に運び込ませることを提案した。
ギリシャ神話でのトロイの木馬は、トロイの木馬を送った側が勝利しています。
しかし教授は、”送られる側”です。
木馬(アンヘル)に盗聴器を仕込ませる程度で終わらせるはずがありません。
今後に期待です。
さて、本エピソードはなんとなく「ストーリーの核心部」であるように感じます。
それは、本編中に2度も「テーマ曲」が流れたからです。
本来エンディングに使われている曲が、
・警察が”医師に紛れて警察を送り込ませる作戦”を説明する時
・実際に医師達が送り込まれた時
の2度に渡って使われました。
やっぱり、テーマ曲が本編中に使われると燃えますね。
本当、面白すぎて本エピソードもあっという間でした。
第6話
モニカの容体が悪化する。トリックを仕込み、利用価値の高い”成果”を手に入れた教授。リオの素性が判明し、テレビニュースで大々的に取り上げられる。
引用:Netflix
いやー。
毎回毎回、「痺れるトリック」を見せつける教授に感服です。
負傷した人質を手術する為に、警察は3人の医師団を送りました。
うち一人は潜入した警察です。
そしてその隙に、警察側は別の部隊を2人現場に潜入させます。
その警察は、強盗団に紛れ込むために「赤い作業着」「ダリのマスク」を装着しています。
手術が終わり医師団が退散する中、周りを見渡すと、なんと強盗団のマスクが「ダリ」から「ムンク」に変わっています。
このままじゃ、満を持して潜入した警察だけがダリのマスクとなるため、もろバレしてしまいます。
医師団に紛れて潜入した警察(アンヘル)は、このことを本部に伝えたくとも、手段が無いので伝えられません。
なので退散後、ダッシュで本部へ戻り「マスクが変わってる!」と伝えるアンヘル。
交渉人のラケルが急いで無線で潜入部隊に撤退を命じますが、教授により電波障害が発生させられている為、潜入中の部隊に中々事情を説明できません。
しかし、途切れ途切れながらもなんとか無線で要件を伝えます。
これを聞き仕方なく撤退する潜入部隊。
正直、見終えた直後は教授が何をしたかったのか分かりませんでした。
教授は「成功した」と言っていましたが、「潜入してくる警察を追い返したい」というだけなら、むしろ無線障害を発生させる必要はありません。
なのにわざわざ電波障害で潜入部隊の通信を遮断していたので、最初は「わざと潜入部隊を進ませている」ように見えました。
なのに撤退が命じられた直後に「成功した」と言っていたので、「?」となりました。
でもよく考えたら、出来るだけギリギリで撤退命令を伝えさせた方が、本部も焦り、作戦を練る暇が無くなるため、より一層撤退する可能性が高くなるのだと思いました。
なんにせよ「予備のマスクを持っているだけで潜入部隊をあぶり出せる」というアイディア。
さすがです。
第7話
警察は捜査の突破口を開き、新情報をつかむ。その上、強盗団の1人が犯したミスのせいで、自分の身元がバレそうになり、焦る教授。
引用:Netflix
やっと「教授の機転」が垣間見えました!
今まで警察との戦いに勝ってきたのは確かに教授の頭脳のおかげですが、それらは全て「事前に計画していた」ことです。
でも本エピソードでは、教授はトラブルに対して臨機応変に対処しています。
まず、事前調査の為に造幣局に立ち入っていたトーキョーとリオですが、二人がトイレでヤってる隙に赤いイビサ(スペインの車種)の駐車違反切符が切られてしまいます。
アホかとw
そして教授は、証拠が大量に残ってるイビサの解体をヘルシンキに依頼するのですが、ヘルシンキはなんと解体せずにただ廃車置き場にその車を置いてきたのです。
理由は「教授から預かった金を、解体費用に当てずそのままもらいたかった」。
というわけで、超重要な証拠(車)が廃車置き場にまだあるという事実を教授は知ります。
そして警察も、赤いイビサが怪しいと突き止めます。
警察も廃車置き場に乗り込みますが、警察を盗聴していた教授はもっと早く乗り込みます。
そしてアンモニアとアルコールを使い、車内に付着した指紋を拭きとっていきます。
指紋をふき取った後、「ベルリンの指紋が付いたスーツのボタン」をわざと置いていきます。
さぁ脱出、というタイミングでパトカーが到着。
車内からは出たものの、廃車置き場からは逃げられなくなった教授。
そこにはもちろん、教授と顔見知りのラケルも来ています。
教授がたまたま隠れたコンテナのようなスペースは、廃油やらなにやらが散らかっており、そして犬も居ました。
教授はそこで、廃油を頭から被り、犬の餌?のようなものを顔にこすり付け、服をボロボロにし「廃人」になり切りました。
酒臭さを演出するために、指紋除去用に持ってきたアルコールも飲んでいます。
教授がコンテナから出ると、まずラケルに見つかりますが、ラケルは「彼を調べて」というだけで、当然教授とは思いもしません。
そして一人の警察が教授に近づき事情を聴こうとするが、教授はひたすら廃人のフリ。
あげくの果てにおしっこを漏らし、アンモニアの匂いをごまかします。
警察は「もう行っていいぞ」と言い、ゆっくりと退散する教授。
その頃、イビザの周りに散らばった薬剤の容器や、髪の毛が抜け落ちないようにするギャザーキャップの存在に気付き、「犯人がさっきまでここに居た」と悟るラケル。
同時にラケルは「さっきの廃人が犯人だ」と気付きます。
しかしもう教授は消えていた・・・。
教授のファインプレーを思う存分楽しめる、最高のエピソードでした!
機転の利き方が「プリズンブレイク」のマイケルと良い勝負ですね!
第8話
リオと親しげに話をするアリソンが気に入らないトーキョー。一方、ラケルは、警察内部にスパイがいるのではないかと疑い始める。
引用:Netflix
前回、警察を盗聴していた教授は、先回りして「イビサ(車)」に向かい、証拠となる指紋を拭き取りました。
交渉人ラケルは、散らばったヒントを基に「さっきまで犯人がここにいた」と気付き、そして「警察内にスパイがいる」ことまで突き止めます。
そりゃそうです。
警察が気付いたすぐ傍から犯人に先回りされたので、内部にスパイがいると考えるのが自然です。
ですが正しくはスパイではなく盗聴なので、ラケルは惜しくもミスリードしてることにもなります。
更に更に、教授は一度廃車置き場を訪ねており、その際にそこの管理者に顔を見られています。
その管理者の情報を基に、警察はモンタージュを作ります。
今まで一切顔を出さなかった教授が、初めて顔バレしようとしています。
しかも、教授は積極的にラケルに近づいていますから、下手したらモンタージュを観た瞬間にラケルが「あいつが犯人だったのね!」と悟る可能性もあります。
これは面白い・・・。
さて、教授はイビサから証拠を消し去った後、わざと「ベルリンの指紋が付いたスーツのボタン」を置いていきました。
その結果、警察はベルリンの存在を暴きます。
ここからは恐らく教授が知らなかったであろう情報ですが、ベルリンはかなり癖の強い人間です。
以下、作中「アンヘル」のセリフです。
”
フォノリョサ(ベルリンの本名)。お尋ね者だ。電子パスポートにスタンプなし。家族や友人はおらず、情報局も知らない男だ。住所なし。国税調査に記録なし。刑務所の同房者に会うしか・・・。
司法精神医学者が興味深いコメントを載せてる
”自己愛が強く自己中心的
誇大妄想癖あり
共感力は皆無
誇大妄想症の傾向が強く正しい判断力を持たない
強い誇りを持ち病的に好かれたがる傾向を持つ
特に他人から好かれたがる”
”
このキャラ設定。
マジモンのサイコパスです。
関連記事:
サイコパス程「実業家」に向いている?「成功型サイコパス」の特徴 | ぱっかんブログ
ベルリンの正体を知った教授は、いったい彼をどうするのでしょうか。
はたまた、元々ベルリンの正体を知ったうえで教授は彼を強盗計画に取り込んだのでしょうか。
確かにここ最近、ベルリンは人質に深く踏み込んでは人質を怯えさせているため、なんらかの不協和音が発生しそうです。
第9話
何とか目撃者の証言を阻止しようと奔走する教授。自分の素性が警察にバレて、メディアで報じられたことを知ったベルリンは、怒りに燃える。
引用:Netflix
世間に素性がバレ、しかも「未成年監禁」「人身売買」など、警察によってねつ造された犯罪歴を公開され傷つくベルリン。
過去の出来事からベルリンは、「車にボタンを残したのはデンバー」だと思い込みます。
彼に罰を与えるためにベルリンはデンバーを訪ねて女子トイレへ。
そこでデンバーと話をしていると、トイレを流す音が・・・
ベルリンが扉を開けると、そこには「モニカ」が。
モニカは死んだと思っていたベルリンは、デンバーとひと悶着ありながらも喜びますw
(喜んではいないけれど、テンションが読めない感じが正にサイコパスのソレ)
そして教授が電話で、「お前のボタンを車に残してきた」と暴露。
ここでベルリンは、デンバーでは無く教授のせいだと気づきます。
最後には「バレンシア作戦」が実行され、そこでのベルリンは楽しそうでした。
ちなみにベルリンは不治の病で、24か月以内に死んでしまう可能性が高いそうです。
つまり怖いものなし。。。。これから何をしでかすか・・・。
さて、顔ばれしそうになった教授ですが、ここでも奇策に出てそれを回避します。
教授は停車中のパトカーにこっそり乗り込み、無線を使い警察本部に”ロシア語”でこう言います。
「今お前の娘はここにいる。俺の顔がバレるようなことになれば、この子達の命は無い。言っておくが警察は守ってくれないぞ。」
ロシア語を使ったのは、唯一教授の顔を見た”廃車置き場の管理人”がロシア人だからです。
教授は「彼にしか聞こえない言葉」で管理人を脅し、そしてモンタージュが作成されるのを防ぎました。
マジでどんどん面白くなりますな・・・。
第10話
アリソンに”処世術”を教えるナイロビ。教授と交渉の末、ラケル自ら建物内へ入り、直接人質全員の無事を確認することに。
引用:Netflix
交渉人ラケルは、人質の安全を確認するために造幣局に乗り込みます。
教授はそれを許可し、ラケルは単身で造幣局へ。
ラケルがメインゲートから入ると、ベルリン、トーキョー、リオの3人がマスクを外した状態でお出迎え。
この3人は既に情報が出回っているため、顔を隠す必要がありません。
そしてラケルは、股間部に盗聴器を仕掛けておりました。
しかしこれはリオの探査装置により発見され、リオが没収し破壊しました。
そしてその盗聴器を見てリオは顔色を変えます。
そこにはマジックで「RAYO(翻訳:雷)」と書かれていました。
RAYOはリオの子供時代のあだ名です。
そして人質確認作業へ。
座ったラケルの前に、一人ずつ人質現れ自己紹介していくというスタイルです。
これはかなり時間がかかります。
人質を一か所にまとめてそれをラケルに確認させれば数十分で終わるのですが、わざと時間をかけさせ、その間に大量のお金を刷るというのが教授の戦略です。
(正直このあたりのことはよく分かりません。たぶん、無駄に引き延ばしてたらそのうち警察が突入してくるから、人質確認という名目で交渉人を内部に入れている間は、突入してこないと踏んでいたんでしょうか。)
そして、アルトゥーロ局長にそそのかされたアリソンは、こっそり抜け出して狭い金庫の中に隠れました。
あんな狭い中に隠れるなんて怖すぎる・・・。
この行動も良く分かりませんでした。
アリソンが見当たらなくなれば、”もしかしたらアリソンは殺されたかも”と警察は解釈し、警察が突入してくるかもしれません。
アルトゥーロはそれを狙ってたのでしょうか。
教授側も熱いです。
教授はアンヘルと少しばかり親しくなります。
しかしお互いによそよそしく、明らかに裏のある会話をしています。
教授はアンヘルに「リンゴ酒のビジネスをしている」と言い、アンヘルは「実家がリンゴの果樹園をやってる」と返します。
これをきっかけに多少打ち解けるのですが、教授はアンヘルに近づくため、あえてリンゴ酒を虚偽の仕事に選んだのでしょう。
アンヘルが教授のリンゴ酒工場を訪ねます。
忙しかったので嫌面な教授でしたが、アンヘルを迎え入れます。
そしてアンヘルは、教授の工場からティースプーンを盗み出します。
次の場面で、教授が”ロシア人脅し”に使ったパトカーの無線機から、教授の指紋が検出されました。
しかし、教授の履歴はデータベースにありません。
そこにアンヘルが、「これに付いてる指紋とも照合してくれ」と言い教授のティースプーンを渡します。
教授はスプーンが盗まれたことにまだ気づいてません。
この二人の駆け引きも楽しみです。
最後に、「RAYO」と書かれた盗聴器を分解したリオ。
すると中にはマイクロSDが。
タブレットでそれを読み込むと、中には動画ファイルが。
そこには両親の映像が入っており、「司法取引で、今降伏すれば・・・」的な説得が収録されています。
これを見て涙を流すリオ。
警察側も、強盗団を崩す為にちゃんと策を打ってきます。
第11話
互いに対して懐疑心を抱くアンヘルとラケル。デンバーと親密な関係になり距離を縮めるモニカ。難しい決断を迫られたリオは…。
引用:Netflix
前回、リオに対して説得を試みた警察。
しかし教授はこうなることも全て予測済み。
「説得してくるからそのうえでこうしろ」という計画まであったようですが、具体的なことは明かされませんでした。
というのも、「警察の説得に応じる」という計画にリオが従わず、警察の説得を最初から跳ねのけてしまったからです。
さて、アンヘルのメガネに埋め込まれた盗聴器が原因で、アンヘルをスパイだと思い込むラケル。
しかし誰も盗聴器の存在には気付いていません。
ラケルとアンヘルの口論を盗聴器越しに聞き、罪悪感に苛まれる教授。
アンヘルは良い奴なので、確かにここは少し苦しかった。
また、口論中に「サルバ(教授の偽名)が怪しい」と力説します。
どうやらこれはラケルの心にも響いたようで、ラケルは教授を脅します。
これには教授も驚いていたので、もしかしたら予想外だったのかもしれません。
(もちろんこれも計算のうちかもしれませんが。)
アルトゥーロは、言葉巧みに他の人質を操り、何やら計画を進めています。
アルトゥーロの性格と言葉回しがマジで絶妙に腹立つw
そしてモニカとデンバーは愛し合います。
モニカがあまり美人には見えなかったけど、デンバーをウットリと見つめるところはとても可愛かった。
第12話
一部の人質とともに脱走計画を着々と進めるアルトゥーロ。教授は、誰がこの強盗計画を考え付いたのか明らかにする。
引用:Netflix
教授を脅し、隠れ家に入り込むラケル。
そこには、アンヘルの言う通り布で覆いかぶされた怪しげなものが・・・
ラケルは疑いながらそれを捲ると、そこにはキーボード(楽器)が。
他にも、しょぼいイルミネーションだとか、簡単なパーティーグッズのようなものが多数用意されており、「私へのサプライズのために隠していた」とラケルは思い込みました。
そして二人が愛し合っている中、アンヘルは単独事故。死の淵を彷徨います。
実はアンヘルは、教授(サルバ)が犯人だと突き止めました。
しかし、それをラケルに伝える前に運悪く事故に。
教授側はとりあえずこんな感じです。
今回、やたらデンバーがかっこよく見えました。
モニカにダンスを踊ってあげるところも、アルトゥーロをあしらってるところも、アルトゥーロにマジギレしてるところも、とてもかっこよかったですね。
また、デンバーは「あっあっあっwww」みたいな笑い方が特徴的で、アルトゥーロがこれをマネるシーンがありましたw
作中でも特徴的な笑い方だと意識してたみたいで、ちょっと安心しましたw
そして本エピソードにて、なんと人質16人が脱走に成功します。
そしてその抜け穴から、武装した警察隊がこちらへ乱れ撃ち。
本格的な銃撃戦に発展しました。
突撃部隊はライオットシールドでジワリジワリと近づいてきており、チームに成す術はありませんでした。
しかしここでトーキョーがひらめく。
以前登場した設置式の機銃を使い、これでシールド隊を押し返しました。
そしてその隙に出口に鉄板をはめ、しっかりと固定しました。
モスクワが溶接してるシーンがなんとなく好きでしたw
本エピソードはヘビーなBGMが多く、ラストスパート感がしっかり漂ってますw
第13話※シーズン1ラストエピソード
緊迫した状況の中、ラケルの母親を訪れる教授。一方造幣局では、強盗団が人質らに二者択一を迫る。金を取るか、それとも自由を選ぶか?
引用:Netflix
一命こそとりとめたが、重症なオスロ。
彼を病院へ連れて行こうとするナイロビ、トーキョー、リオ。
しかし、それに反対するベルリンが対立。
互いに銃を向けあう事態に。
しかしそこで、オスロの戦友であるヘルシンキが、「オスロはここに残る。俺が付いてるから大丈夫だ」とナイロビ達を説得。
オスロを一番心配してるヘルシンキがこのセリフを言ったのにすごく感動。
そしてヘルシンキは、脱出を企てたアルトゥーロを連れてきます。
オスロの仕返しをしようとアルトゥーロを跪かせ、人質がオスロを襲ったのに使った鉄パイプを構えます。
ここの二人のやり取り、そして、アルトゥーロ渾身の演説が超絶カッコ良かった。
字幕を文字に起こしたので載せます。
まずヘルシンキのセリフ
”
このパイプで殴られた
背後からな
オスロは友だ
俺はオスロとともに戦う
平和を共にし
強盗も共にする
刑務所行きも一緒だ
オスロは友だから
お前に分かるか
(少し間を開け)
ひざまづけ
”
ここでアルトゥーロは表情だけで命乞いをします。
しかし覚悟を決めひざまづき、そしてこう言います。
”
逃走を図らないと本気で思ったか?
身を守ろうとしないと?
殺されるのを傍観しているとでも?
拷問や暴行に耐えると?
何度でもやってやる
私を殴る気なら殺さないと
後で私に殺されるぞ
仕事をしに来たんだ
いつもの朝と同じく
誰も傷つけてない
義務を果たしに来たんだ
どっちが善人だと?
お前たちか?
早くやれ
”
ここでボロボロ涙が出ました・・・。
感動する涙とかではなく、「心を突き動かされた時に出る涙」です。
教授は第一話でこう言っています。
”
いいか
何年もかけて学校で学び、給料を稼ぐというのがごく普通のつまらん生き方だ
5ヶ月が何だ
計画を練るのには・・・
もっとかかった
成功すれば一生安泰
君たちも、子供たちもだ
”
遠い昔のように思えるこのセリフ。
第一話で間違いなく視聴者の心を掴んだ、「反逆者」側のセリフ。
もちろん視聴者は、この強盗団を応援する気持ちで見てました。
僕たちもやっぱり「反逆者」になりたいのです。
大金を手に入れ、残りの人生を遊んで暮らしたいのです。
そんな心境で、トーキョー達を応援し、シーズン1のラストエピソードにて、アルトゥーロのこの「真面目に働く側」の演説。
最終話でそっち側の視点の話をするなんて、マジで卑怯です・・・。グッと来ます。。。
細かいところは省略しますが、ラケルは教授たちのアジトの場所を突き止めます。
そしてあろうことか、教授を連れてそのアジトに乗り込みます。
車内で待っててと言われ、すごく居たたまれない教授・・・。
警察はここで強盗の全貌を把握し、シーズン1終了となりました。
シーズン2の感想記事はこちら
ペーパーハウスのまとめはこちらに書いてます。