「シャークケイジダイビング」中に事故に遭い、海の中でサバイバルを繰り広げるスリラー映画「海底47m」を鑑賞しました。
いつも通りネタバレ無し情報を書いた後にネタバレしていきます。
まだ未鑑賞で、「とりあえず面白いかどうかだけ知りたい」という方は、「※ここからネタバレを含みます。」という文章の直前までを目安にご覧ください。
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予告編(トレイラー)
作品情報
公開年 | 2017年 |
---|---|
原題 | 47 Meters Down |
上映時間 | 90分 |
製作国 | イギリス |
監督 | ヨハネス・ロバーツ |
脚本 | アーネスト・リエラ |
ジャンル | サバイバル,ホラー,モンスター |
主要キャスト |
マンディ・ムーア(リサ) クレア・ホルト(ケイト) サンティアゴ・セグーラ ヤニ・ゲルマン マシュー・モディーン |
配信サイト・媒体 |
市販DVD Netflix…他 ※記事公開時の情報です |
あらすじ・みどころ
メキシコで休暇を過ごしていたリサとケイトの姉妹は、現地で知り合った男から、海に沈めた檻の中からサメを鑑賞する「シャークケイジダイビング」に誘われる。水深5メートルの檻の中からサメを間近に見て興奮する2人だったが、ワイヤーが切れて檻が一気に水深47メートルまで沈んでしまう。
魅力
①メインイベントへの導入部分含め全体的にテンポが良く、退屈が感じられなかった
②サバイバルスリラー特有の緊張感の連続
③極限状態での心理描写もしっかり描かれている
【ネタバレ無し】感想



この二人がこれから水中に沈んでいく・・・
「フローズン(2010)」
「127時間(2010)」
「SOLO 孤独の淵で(2003)(Netflix)」
「ロストバケーション(2016)」
等と同じく「自然の脅威の中でひたすら生き延びる」系の作品です。
ホラー演出が強く、終始ヒリヒリしながら鑑賞できました。
しかも本作は「海底」というフィールドなので、「酸素の量」との闘いもあり、緊張感が凄いです。
一つ一つのトラブルの質も高く、本当にのめり込んで鑑賞出来ました。
演出も中々フックが効いていて良かったですね。
捻りの効いたラストも高ポイント。
【ネタバレ有り】感想
※ここからネタバレを含みます。
絶望的な展開の連続

水深ゲージ
“ケイジダイビング中にウィンチが切れて落下”
という絵に描いたように絶望的な状況で、二人の姉妹(リサとケイト)が生き残りをかけて「自然」と戦います。
メインの敵は「サメ」かもしれませんが、本作は決して「モンスターホラー」ではなく、「サバイバル・スリラー」として、自然・孤独との闘いがしっかり描かれていると感じました。
「潜水病」がマジでもう最高
死に直結する「潜水病(減圧症)」という病気があります。
知ってる人も多いと思いますが、深い水深から急に上昇すると、体内に存在する気体が気泡化し、最悪の場合死んでしまいます。
実際に潜水病で苦しんでる人も多いのでこんな事を言うのは不謹慎かもしれませんが、潜水病は映画のギミックとしては最高です。
「サメに襲われている」
「酸素が残り少ない」
という極限状態の中でも、「潜水病」のせいで「10m上がるごとに一旦止まらないといけない」という必要性が生まれます。
「潜水病」は、映画として最高の武器です。
捻りの効いた素晴らしいラスト

水面まで来たリサとケイト
“今まで2本目の酸素ボトルを落とさなかったのには理由がある。2本目に到達すると窒素酔いを起こし幻覚を見る可能性がある”
このセリフを聞いて「おー来た来た」と思いましたね。
やはりこの手の「極限サバイバル映画」には「幻覚」が付き物です。
上記は正にそれを予感させるセリフで、しかも「窒素酔い」という要因まで登場してますから、「衰弱して幻覚を見ている」という演出とは説得力が全然違います。
ちなみに言うと、終盤では「リサ」の機転が爆発し、救出までの道のりが一気に狭まります。
ケージと海底の間に足を挟まれていたリサは、そもそも身動きが取れず孤独な状態でした。
そんな中リサは、「上昇用?の酸素を注入し膨らむ装置(詳細不明)」を使い、ケージを浮かせ足を抜きます。
そこから「さっき襲われたケイト(姉)」を助けに行き、発炎筒でサメを避けながらも水面まで上昇します。
水上でももちろんサメの脅威は変わらず、案の定リサはサメに襲われますが、「サメの目をえぐる」というパワフルな奇策で生き延びます。
というように、終盤でリサは無双しました。
でもこれは「サバイバルホラーあるある」みたいなもので、ホラー映画の登場人物は最後に無双モードに入り逆転します。
本作は「生存ルートでハッピーエンド」でも全然良かったのですが、ここに来てなんと「足が抜けたところから幻覚が始まっていた」と明かされました。
この脚本は凄いです。凄まじいです。
正に「最後に主人公が無双する映画に対するアンチテーゼ」とも取れます。
「いくらなんでも、終盤に来てご都合展開が過ぎるでしょ」という「サバイバル・ホラーを観飽きた観客」にしっかりアプローチしています。
皮肉を入れつつもちゃんとハッピーエンドだった

窒素酔いで幻覚を見ているリサ
「リサが幻覚を見ていた」と発覚した後、徐々に映像がフェードアウトしかけたので、「バッドエンドルートか・・・」と内心ガッカリしましたが、それでも映画として成立していました。
だからバッドエンドだったとしても本作の満足度は高いです。
しかし、そんなフワフワした状態のリサの前に「沿岸警備隊」が救出に来ました。
そこで目を覚ましたリサは、普通に助かり、水面に向かってゆっくり泳ぎながらエンドクレジットに突入。
「ハッピーエンドと見せかけ、実はバッドエンド・・・と思わせつつハッピーエンドにした」
という流れは、憎らしいですが面白かったと言えます。
【感想】「海底47m」の魅力3個。酸素ギリギリの海中サバイバル:評価・まとめ
80点
「サバイバル・スリラー作品」はマジでハズレがありませんね。
どの作品もちゃんと面白い。
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